スカーレット・ピンパーネル | 日々是日常

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舞台については期間の短いものは千穐楽後に更新、もしくは東京公演終了後の更新

 赤坂チャンスシアターに通ったおかげで、あの辺りで食べる場所とかその他諸々に困らないようになりました(笑)

 あと赤坂ACTシアターまで迷うコトなくたどり着けます(多分)。

 まぁ、赤坂見附からなので距離はありますが、ふらふらとお散歩しながら歩くには短くて良い距離だなとか。

 本日の観劇目的はこちら!

ミュージカル

スカーレット・ピンパーネル

梅田芸術劇場

11月13日(月)〜15日(水)

赤坂ACTシアター

11月20日(月)〜12月5日(火)

 

 

 

 キャスト

 石丸 幹二 パーシー・ブレイクニー

 安蘭 けい マルグリット・サン・ジュスト

 石井 一孝 ショーヴラン

 上原 理生 ロベスピエール/プリンス・オブ・ウェールズ(二役)

 泉見 洋平 デュハースト(ピンパーネル団)

 松下 洸平 アルマン・サン・ジュスト(マルグリットの弟、ピンパーネル団)

 久保貫太郎 オジー(ピンパーネル団)

 久保田秀敏 ベン(ピンパーネル団)

 多和田秀弥 エルトン(ピンパーネル団)

 東  啓介 ハル(ピンパーネル団)

 藤田  玲 ファーレイ(ピンパーネル団)

 則松 亜海 マリー・グロショルツ

 川口 竜也

 田村 雄一

 石井 雅登

 大場 陽介

 木暮真一郎

 佐々木 崇

 長尾 哲平

 宮垣 祐也

 彩橋 みゆ

 石毛 美帆

 今野 晶乃

 神在ひろみ

 中村 香織

 松島  蘭

 ※公式HP掲載順・敬称略

 

 

 こちらは18世紀のフランス革命を舞台にした作品です。

 時代的には『ベルサイユのばら』最終回主人公の1人オスカルが死亡し、もう1人の主人公マリー・アントワネットが処刑された辺り、そこからの約2年間ぐらいです。

 特権階級をかさにきてフランスを支配してきた貴族たちはバスティーユ監獄の襲撃を発端に起こった市民革命の波に抗えず、市民たちの革命は成功、貴族の支配から解かれた新たな時代になるはずが結局は革命政府による恐怖政治の様相を呈してきます。

 そんな時代のお話。

 

 上原理生さん演じるショーヴランの上司、ロベスピエールは実在の人物で、本名はマクシミリアン・フランソワ・マリー・イジドール・ド・ロベスピエール(長い)と言うらしく、ちなみにド・ロベスピエールと貴族風になっていますが身分は第3身分(封建社会の西欧での士農工商みたいなもの(?)第一身分が聖職者、第二身分が貴族、第3身分は平民)。

 公安委員会のリーダーとして恐怖政治を強いた人物であり史上初の恐怖政治家らしです。

 最終的には彼のやり口に反発が起きてテルミドール反動に発展、約2年間の恐怖政治に終止符が打たれるコトになるので、ピンパーネル団の活動も続けていたとしてもこの2年間ぐらいで終わり、と言うコトですね。

 

 そういえばマルグリットの性であるサン・ジュストって、ロベスピエールの右腕とも言われた革命家であり革命の大天使とか死の天使長とか中二病炸裂な(失礼)あだ名で呼ばれたルイ・アントワーヌ・レオン・ド・サン=ジュストと同じなの個人的に面白いなってなってた。

 

 そして、この辺りの歴史は一応うっすら勉強しておいて良かったってなったから宝塚版「ベルサイユのばら」ありがとうありがとう!

 観ていなかったら気になって調べようとか思わなかったよ!!爆  笑

 

 革命成功後の裁判によって国王ルイ16世や王妃マリー・アントワネットが処刑、これに対して立憲君主制の国イギリスはフランスと断交することになるわけですが、そんな時にフランス人女優だったマルグリットはイギリス貴族であるパーシーと結婚してイギリスへと、弟であるアルマンと共に渡ります。

 

 実は彼女はフランス革命時にはその革命にも参加していた女性であり、そのころはスパイとして活躍していた様子。

 その事実を婚約者であるパーシーには黙っているのと引き換えにパーシーの友人でもあったサン・シール公爵の隠れ家を革命時代の仲間でもあったショーヴランにマルグリットは密告してしまいます。

 彼らを殺さないと言う言葉を信じて隠れ家を教えたのに公爵は家族もろとも処刑され断頭台の露と消えてしまいます。

 

 これ、時代的にはこの舞台より後になるフランス7月革命で有名なドラクロワの「民衆を導く自由の女神」のマリアンヌ(ざっくりいうと、フランス共和国の擬人化)をイメージしちゃって、マルグリットは革命の中核で活動していたのかなとか。

 

 結婚式の当日、それを知らされたパーシーは同時にマルグリットが居場所を教えた裏切り者だというコトも知ってしまい、そこから2人の仲はギクシャクしていきます。

 友人である公爵の死にパーシーは仲間と共に断頭台にかけられる貴族たちを助ける謎の組織(?)ピンパーネル団を立ち上げると、義兄である彼を慕うマルグリットの弟であるアルマンも仲間にフランスとイギリスを行き来しながら活動を行なっていきます。

 

 ビリーエリオットに続いて今年2本目のミュージカル、こちらも楽曲含めて素晴らしい舞台でした!

 良い舞台は良い!なんか、当たり前ですが、こうとしか言いようがない。 

 煌びやかなお衣装と舞台装置、ホールに響き渡る歌声、もう本当に良い舞台は良い

 

 ミュージカルを苦手だという方もいますが、私はやっぱりミュージカル好きだなぁと本当にそう思います。

 楽曲も素敵で舞台は豪華、石丸幹二さんの歌声も安蘭けいさんの歌声も圧巻です。

 石井さんや上原さんの歌声もお素敵でうっとり。

 

 上原さん二役ですが方やフランスで断固たる意志を持って恐怖政治を断行するロベスピエールとして力強い歌声を響かせる一方で、プリンス・オブ・ウェールズとしてどこかおっとりとした雰囲気を醸し出すその演技に感服。

 特にロベスピエールからプリンス・オブ・ウェールズに舞台上で変わった瞬間のおっとり〜とした話し方には会場内からも拍手がわきましたが、本当にガラッと纏う雰囲気を変えられるのは演者様としての実力だなぁとしみじみと思います。

 

 個人的に今回の舞台でちょっと面白いなと思っていたコトは宝塚版スカーレット・ピンパーネルでパーシーを演じられた安蘭けいさんがマルグリットを演じるというコトでした。

 ヅカ版のスカピンも良かったのですが、男性ボイスで楽曲が入るこちらは力強い感じがして素敵でした。

 

 そしてどちらが好きかと聞かれたらどちらも好きと答えるしかない

 宝塚は宝塚独特のね、雰囲気がよくてやはり男役さんの魅力が本当に素敵なのです。

 ただ最近のトップさんは卒業が早い気がしてちょっと残念(  ´・ω・`)

 

 そういえば、則松亜海さん演じるマルグリットの友人でありフランスでパーシー達ピンパーネル団を婚約者とともに支援するマリー・グロショルツは実在の人物であり、劇中でマリー・タッソーになるわけですが、はい、あのマダム・タッソーです。

 

 劇中では断頭台にかけられる所をピンパーネル団に助けられてイギリスに逃亡、そこから再びフランスに戻って陰ながらパーシー達を助けるわけですが、断頭台送りにされそうになったのは史実、で、ピンパーネル団には助けられなかったのですが、すでに持っていた蝋細工の腕を買われて、断頭台に上がる代わりに、断頭台に上がった人間のデスマスクを作らされていたようです、その代わりに生き延びて、最終的にはマダム・タッソーの館を作るんですね。

 

 ルイ16世マリー・アントワネットのデスマスクどころかロベスピエールのデスマスクを作ったのもマリーらしいです。

 

 劇中でパーシーがマリーの婚約者を紹介、そこでタッソーと名前が出てちゃんと彼女の正体が間違いなくマダム・タッソーであると種明かしがされているのが面白かったです。

 

 現実と虚構の世界が混じった舞台ではこういう細部に「ああ!そういうコトね!」が色々あって、そういうのも見所の一つだったりしますよね。

 

 さて、そんな中でですね、色々と気になったキャスト様がいらっしゃるわけですよ。

 ピンパーネル団のベンを演じる久保田秀敏さんは「RAYZ OF LIGHT」(再演)の冷泉や舞台版「心霊探偵八雲」で斉藤八雲を演じられた方。

 そして〜崩壊シリーズ〜 『九条丸家の殺人事件』にも出演されていた方なのです。

 私はROLでしか拝見したコトがなかったので、ちょっと今回拝見してみたかったお1人です。

 

 そして、マルグリットの弟アルマンを演じられていた松下洸平さん、どこかでお見かけしたハンサムさんで私のお好みさんな感じの演者さまだな〜と思ったら『崩壊シリーズ』で看場徹を演じていた方でした。

 崩壊シリーズ2作目リメンバーミーの方で拝見しておりましたが全く雰囲気が違っていて、ただ声のトーンや何かが個人的に好きだなーと思ったら、好きなはずでした(笑)

 崩壊シリーズの時の的確なツッコミと的確じゃないダンス(笑)がツボだったんですよね。

 

 今回は若干頼りない感じだったのですが、そこがパーシーを慕いつつ、姉であるマルグリットに頭が上がらない弟感で凄く良かったです。

 

 でもって、今回チケットをとって拝見したかった1番のお目当てショーヴランの部下、メルシエを演じられた佐々木崇さん

 187cmという高身長に絵に描いたようなイケメン、本当にイケメンという言葉が似合うハンサムさんなのです。

 そんな佐々木さんを拝見しに来た舞台でした(笑)

 が、終演後物販で思わず久保田さんと松下さんの生写を買いかけたとか口が裂けているから白状しておきます。

 

 佐々木さんを舞台で拝見するのは実はこれでまだ2度目なのですが、ショーヴラン直属の部下としての全身黒コーディネートが素敵でした。

 パーシーや他の皆さんがカラフルな中でも黒コーデなショーヴランと愉快な仲間たち。

 

 2幕目始まった瞬間に「そこ変わってメルシエ!!」(真顔)ってなるぐらい役得(?)な演出でしたが、それも含めて新しく購入した双眼鏡(オペラグラスなどというシャレオツ感はない)でがっつり拝見してまいりました。

 

 佐々木さんはダンスがすごくお素敵で、一度拝見してはわぁラブラブラブってなったのですが、今回は黒スタイルの軍服でのキリッとした佇まいはわぁラブラブラブです。

 

 そんなこんなで、この手の物語を見ると確実に思うのが「夫婦(恋人)なんだから、まず話し合え」からの「誤解が解けた後、自分は良いかもしれないがそれで女を誤解させたままにするな、お前の彼女はそんなに大人しい性格をしていない」です。

 

 そしてこの舞台を見終わった後に残った言葉が

 スカーレット戦隊ピンパレンジャー

 だったので私の頭も大概お粗末である。

 レッドとかピンク、グリーン、イエローとかさー、もうさー色が揃えばこうなるよね?

 

 男とお洒落からのピンパレンジャー!男のお洒落は正義の印!!みたいな

 なんていうかパーシーを司令官にしたヒーロー戦隊、あながち間違いじゃなような気がするから問題(笑)