この連載の52回では、スウェーデンのカロリンスカ研究所ラース・リデン博士らが歯周炎と心筋梗塞が大きく関係していることを医学誌に発表したと書きました。このたび、京都大と滋賀県長浜市が連携して2007年から4年間、同市の3075才の男女1万人を対象に進めた疫学研究で、失った歯の本数が多いほど動脈硬化の程度が悪くなるという結果を発表しました。この調査では、年齢や性別、喫煙の有無、血糖値など、動脈硬化に関わる他の条件の影響を排除して行った解析によるもので、あらためて、歯科の定期健診や歯の手入れをすることで長生きできることが証明されたみたいです。