今日のNHKスペシャル「知られざる放射能汚染」を観た。福島原発から200キロ離れた群馬県の湖の魚から高濃度の放射能が検出されたこと、海の中に放射能が沈殿している土を食べたゴカイなどを食べた魚が食物連鎖で放射能の濃度が高まっていっている現状。80キロ離れたところよりも100数十キロ離れたところの海底のほうが濃度が高い、いわゆるホットスポットも現われている。以前にも書いたが、原発事故から10日以内に汚染された海水が海流に乗って世界一周したという報道もあった。

 日本共産党は放射能汚染について「時間的・空間的・社会的影響」が計り知れないと指摘してきたが、そのとおりになっているようだ。時間的・空間的はもちろん、社会的という点でも何処の魚も汚染されているのではないかという疑念がもたれ、もうすでにそのようなものを食べていて今後影響が出てくるのではないかという疑心暗鬼も生まれる。

 最近よくクミコさんの祈りという曲を聴くが、そのモデルは白血病で12歳でなくなった佐々木貞子さんである。広島平和公園に少女が折鶴をかかげた像があるが、まさに其れである。貞子さんは2歳で被爆したものの将来体育の先生になるというほど運動神経もよく元気に育っていた。が、9年後に首にしこりが出来、診断で白血病と診断され約一年後に亡くなっている。

 放射能の影響がいつどのように現われるかということは今の医学でもはっきり分からない。震災直後というか原発事故の後、原子力安全・保安院の当時のスポークスマンが「海に流れ出た放射能汚染水は限りなく薄めれてたいした影響はない」との発言を再度報じていたが、いかに国民よりも政府や電力会社の保身を優先していたかが今回証明されたということであろう。

 3月でもう一年になる。原発からの脱却を目指す運動を西宮でも本格的に構築してゆかねばならない。