TRIANGLE -131ページ目
目を伏せた
絶望に身を寄せて
思い出せない言葉を
いくつも並べた
それで満足したのか
それとも不満だったのか
今の僕じゃ何も分からないけど
確かに胸に犇めいたのは
軋んだ歯車の声なのか
誰かの呼び声なのか
不安定な世界の淵で
僕は生きていた
何処に行っても
結局は同じ結末で
多分そうだろうと思ってても
僕の中じゃ意味が分からなくて
理由を求めても
答えなんて返ってこなくて
暗いだけの世界の中
もがいても足掻いても
本当のところは
誰も理解なんてしてないんだ
目を伏せても
いつかは見えてしまうなら
不安ばかりだとしても
僕の中に在るのは
折れてしまうだけの
そんな弱さだけじゃないから
見据える強さくらい
僕の中にも在るんだって
そう言い聞かせていた
正しい選択をしたいんだ
間違うことが怖くて
いつまでも逸らしてしまう
現実逃避の逃げ道を
両手を広げて塞げば
僕の口から零れるのは
きっと返ってこない
正当化した自己満足
僕はずっと
世界の淵で崩れそうな
均衡の上に立ち竦んでいる
誰でもいいよ
綺麗事並べて
満足した自分を
笑えばいい
結局それも
正しい答えだ
同じ様に
指先で辿る
嘘吐き愚痴零して
突き立てたナイフも
痛みを伴って
誤魔化す様に胸を抑える
いないよ、
いたいけど
うそ、だって
いないって
そう言えたら
そう言ったら、
いつものように笑う様に
呼吸するように痛んでいく
心の奥で吸い込んだ
コトバの一つ言えやしない
笑う、よ
笑う。
笑える、って
そう言ってよ、
そう、言ってって
言いたいのは
僕の方。
爪を立てた
僕の背中にあるのは
ただの折れたコトバ
一つも救えやしない
ただ、痛いだけ
言いたいけど。
ごめんね、
ごめんね、
ごめんね。
5分だけいい
僕に時間があったなら
嘘吐いた事も
傷付けた事も
謝る事が出来たのかな
3分だけでいい
僕に時間があったなら
君を愛する事も
僕を許す事も
受け止める事が出来たのかな
1分だけでいい
僕に時間があったなら
きっとそれは夢だって
きっとそれは幻だって
言うことが出来たのかな
30秒だけでいい
僕に時間があったなら
泣く事も
怒る事も
笑い飛ばす事も出来たのかな
1秒だけでもいい
僕に時間があったなら、
僕に人生があったなら
僕の心臓が動いていたら
僕が呼吸出来たら
もしも、僕が生きていたら
もう一度君に逢え るのかな
もう一度君に触れるのかな
もう一度君と笑えるかな
もう一度君へ伝えられるかな
もう一度、君を愛せるかな、
愛せる、かな。
精一杯呼吸を止めて
そうすれば楽になれる
一つも苦しい事なんてない
ただ目を伏せるだけの
簡単な事なんだ
傷口を隠す様に
痛みを笑う様に
君の言葉に傷付くから
僕は耳を塞いだんだ
見てしまったら
もう戻れないから
一つも笑えないよ、
なのに見付からないように
愛想笑いを繰り返すんだ
一つ、一つ辿っていく
どれも嘘みたいで
どれも僕みたいで
心の奥で泣いているって
言ってもいないのに
偽善的に振舞う
自分だけの世界で
自分だけの殻に籠って
君を糾弾する、
僕は殺された。
そればっかり、
嘘ばっかり、
痛いって嘘吐いて
苦しいって愚痴を零して
また笑う様に
また隠す様に
僕はカッターを振り翳した
僕は殺される、
嘘ばっかり
僕ばっかり
能面みたいな僕が笑った
呼吸を止める、
でもそれじゃ楽になれなかったよ
隠しても意味がなくて
塞いでも聞こえてしまった
僕が殺される
笑えやしないよ。
電波障害
虚ろ目に映した
映像処理、
白黒点滅する
向こう岸の電子音
君が望んだ
0と1の世界に
夢を描いた、
極彩色の電子の海
ヘッドホン越し
鼓膜揺らす周波数
千切れそうな喉が叫ぶ
打ち付けた電気の欠片
もう思い出せない
デリートされた音声と
君が残したコトバの中で
僕が残した足跡は
誰かの頭に残る
意識の端で望んだ
夢の深淵だと
誰が気付いただろうか
電波場外
僕の為だなんて
嘘は要らないんだよ
どっちかだけでいい
どちらも必要なら
構築された世界に満たされた
本当の現実を
真実を飲み込んで
意味を失わないで
受け入れるだけの世界は
真っ白な綺麗なだけの嘘だから
そんな世界なら
僕は要らないよ
本当に手に残る
非生産的な現実に
僕は望んじゃいない事実を乗っけた
矢印が選んだ
一つの選択肢の上
僕は電子に沈んでいく
囁かれたコトバも
もう僕には要らないよ
分かってる
知ってる
それならもう
リムーブされた僕を選んで
もう一度構築された海で
僕は歩き出すからさ、

