Banjoのクラシック名曲紹介ブログ

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気ままに自分の好きなクラシック音楽を紹介しようと思っています。

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スペインの作曲家アルベニスの作品です。
まさにスペインを彷彿とさせる情熱さが印象的ですね。

ピアノの作品である傍ら、ギターの奏法を意識しているということで、動画サイトにはギターによる演奏も目立ちます。



ギターの方の演奏も良いものですね。


全音のピアノピースは隠れた名曲の宝庫ということで、よく裏表紙の曲リストなんぞを眺めております。

最近では日本の現代音楽(モダニズム音楽)も盛んに刊行されているようです。

このブラック・インテンションの楽譜を手に取り開いてみれば、「これ、どうやって演奏するんだ?」と思わず突っ込んでしまう不思議な楽譜。
どうしても気になったため、You tubeで検索をかけたところ…ありました、本作品の演奏。
こんなマニアックなものまであるとは、ネットとは便利なものですね。

さて、この曲の面白い所は、演奏者の息遣いによって曲が左右される、という点。

明確な拍子の感覚がなく、全く異なったリズムのパートを同時に演奏しなければならないという大変難儀な曲です。

そしてもう一つ、この曲には、弦に物を挟んで演奏するという指示があります。すなわちその意味するところは、グランドピアノでないと演奏できないということ。

アップライトピアノしかない僕には演奏不可能ということです、とほほ。

第一楽章


第二楽章


第三楽章&第四楽章

意外に思われるかもしれませんが、僕が人生で初めて好きになった作曲家は、ショパンでもリストでもラヴェルでもなく、シューベルトなんです。
小学三年生の頃に音楽の授業でピアノ五重奏「ます」を聴いて以来、ずっと現代のシューベルティアンをしております。証拠として、小学三年生の頃に書いたシューベルト伝記の読書感想文が今でも残っていたり。

当時の僕としても印象的だったのが、不治の病とされていた結核にかかった時に彼を元気づけたのは、彼自身が作った曲だったということ。自分の曲を演奏してみたら、見る見るうちに力がわいてきた、とのこと。
今日色々な作曲家を知る中で、自分の曲に勇気づけられたというのはシューベルトくらいしか知りません。僕が無知なだけで、他にもいるかもしれませんが・・・

この「さすらい人幻想曲」は、コンサートでも度々演奏される名曲ですが、全4楽章の中に秘められた彼の葛藤とストーリーがたまらなく好きです。
あまりの技術的な難しさに、シューベルト自身「こんな難曲弾けるか!」と楽譜を放り投げたそうです。確かに、歌曲の王と呼ばれた彼にしてはパワフルな気もしますが、第四楽章の迷いの無さ、何かにまっすぐ向かっていくようなポジティヴさが聴く人の心を奮起させます。