今年もダービーが終わりました。ふだんはあまりレースの回顧などはしないのですが、今年のダービーはいろいろ感じることがあったので、簡単に振り返ってみたいと思います
僕自身は京都競馬場で観戦していて、やはりダービーデーということで現場ではないのですが、レースがスタートするというときにはスタンドが盛り上がってましたね
今年のダービーの枠順を見たときに、「極端な枠順になったなー」というのがファーストインプレッション。その中で熟考の末、僕が本命にしたのはゴーフォザサミット。頭までというよりは連複の軸としての◎。それなりに自信はあったのですが、やはりそこには枠順というファクターが大いに影響していたように思います
いよいよゲートイン!スタートを切って、意外だったのはエポカドーロが逃げの手に出たこと。これは藤原調教師と戸崎騎手の作戦だったようです。そして、もっと驚いたのはワグネリアンがその外の好位につけたことこれには思わず声が出てしまうとともに、あることが脳裏によぎりました。それはすでにいろんなところで語られてますが、僕も同じく20年前のダービーを思い出してしまいました。当時21歳の福永騎手が騎乗するのは2番人気キングヘイローでしたそれまでやったことのない、逃げの競馬。人馬ともに普段通りの競馬ができず、14着惨敗という結果に終わるという苦い経験が頭をよぎりました
そんなことを思いながら、1角を周ってゴーフォザサミットはワグネリアンの後ろ、内々につける展開でした。道中大きく動く馬もおらず、そのまま4角へ。僕は自分の本命馬を見ており、うまく外に持ち出せましたので、内心「よしよし」と思ってましたが、内の馬3頭が競り合っていました。それはエポカドーロと人気薄コズミックフォース、そして前出ワグネリアンでした!
ゴーフォは伸びそうで伸びず、そのまま3頭で決まりそうなところへ、シルク馬ブラストワンピース、大外からエタリオウが猛追してきて、5頭雁行状態でフィニッシュへ。ただ、ワグネリアンだけは体半分抜けてました
その瞬間、馬券が外れたことは忘れて「金子さんどれだけダービー勝つの?」という思いと、「ついにやったか、ユーイチ」と感慨深いものが湧いてきましたあの外から先行したのは、彼の覚悟の表れだったんだな、とその瞬間理解しましたそれは2着戸崎騎手にも言えること。常日頃、「詰まり王」とか「勝負弱い」と言われる2人のワンツーという結果に驚かされました
最近、馬券を買っていて思うのは「ファーストインプレッションが大事」ということ。いろいろ見たり聞いたりすると、揺れる。40になっても惑わされっぱなしです(笑)。というのも、ワグネリアンは東スポ杯を勝ったときに「来年のダービー馬候補だな」と思いました。そこから弥生賞を負けて、皐月賞でも1番人気を裏切る結果にそれでもダノンプレミアムは皐月賞向き、ダービーはワグネリアン向き。99年のダービー馬アドマイヤベガに経緯が似ている」と胸に秘めてましたところが、最後の最後、枠順が8枠17番になったことで「こりゃあかん」という風に思ってしまったのです。ファーストインプレッションをないがしろにして、いろんなことに惑わされてしまった典型的な例だと思います
それにしても、金子オーナーの引きのすごさにはもう言葉もありませんねそれも祖母、母、母父、父とすべて自らの所有馬ですからね。もう恐れ入りましたとしか言いようがありません僕もディープ×キンカメの金子馬、ハウオリの仔は毎年POG指名してるんですけどねー社台とノーザンの差でしょうか。ゴーフォザサミットは完全にオーナーの馬運の差でしょう
かつて同じく19回目で悲願のダービー制覇した柴田政人騎手は「ダービーを獲ったら騎手を辞めてもいい」と言ってましたが、福永騎手は父・洋一氏とともに柴田騎手の挑戦も見てきて、その大変さを身近に感じてたでしょうし、自らの挑戦で諦めかけたこともあったでしょう。でも、見事に福永家の夢を叶えました。ユーイチのすべてのダービーを見てきただけに、僕にとっても感動するものがありました。ほんとにおめでとうございます!
今年は平成最後のダービーでしたが、最後にふさわしいダービーを見せてもらったと思います簡単に書くつもりが長々と書いてしまいました(笑)

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では昭和最後のダービーは何かわかりますか?