昨日、サンデー3×3が気になって、エンジェリックレイ20に行けなかったという話をしましたが、タイムリーなことに今読んでいる「ROUNDERS vol.5」の特集が「血統-血と知のギャンブル」ということで、サンデークロスに関する考察が載っていました[emoji:e-257]

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そこにも「サンデー3×3は良くない」ということは書かれてるのですが、その先が想像とちょっと違います。一部引用します。

「3×3をリスキーだと思うのは非常に良い。けれども、堰を切ったように、堤防が決壊したように、3×4が増えてしまってはどうしようもない……。ここで力を込めて言わせてください。3×3と3×4の間の良し悪しの科学的な根拠やデータは皆無です。何ひとつありません!
(ROUNDERS vol.5「サンデーサイレンスのインブリーディング配合の急増に関する一考察より」-堀田茂・文)

この文で締められています。3×3のリスキーさはもちろんだけど、3×4になった途端に良くなるわけではないからね!ということです。確かにれっきとしたデータはないのかもしれませんが、昔から3×4、4×3は「奇跡の血量」と言われており、3×3よりは全然走ってると思うんですけどね[emoji:e-348]
筆者はいわゆる、「セントサイモンの悲劇」を繰り返してしまうことへの懸念を抱いているようです。確かにこのままサンデー系だけで配合を繰り返していたら、そうなる可能性はあるでしょう。でも社台SSをはじめ牧場側は、すでに海外からサンデーを含まない種牡馬を続々と導入しているし、国内にもルーラーシップやロードカナロア、ハービンジャーなどが良血種牡馬がたくさんいますからね。むしろヨーロッパのほうが心配になります。Galileo×Danehill(ガリンヒル)など、未だにノーザンダンサー系の配合だらけですからね。それで結果が出てるんですけど[emoji:e-455]だからこそ、ディープ系がこれから繁栄していく可能性はありますね[emoji:e-440]
サンデー系牝馬が増えていることで、サンデーを持たない種牡馬と配合をするのが理想かもしれませんが(アウトブリード)、サンデー系だけでなくエピファネイアなどは母系にサンデーを持っており、もはやサンデークロスは避けて通れませんからね。その中でベストトゥベストを見つける上で、4×3、3×4はアリだと思います[emoji:e-271]
現在、成功しているのは非サンデー系(母父サンデー系)種牡馬×サンデー系繁殖牝馬という組み合わせ。今後は母父ディープがどんどん増えてきて、数年後にはBMSのリーディングサイアーに輝くのではないかということも、治郎丸さんのコラムで触れられています。父ディープと母父ディープではだいぶタイプが違うのですが、果たして一番は合う種牡馬は何になるでしょうね?ディープを制する種牡馬こそ、次世代リーディングになることは間違いなさそうです[emoji:e-348]

母父ディープインパクトのパラダイスリッジ20
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サンデーサイレンス4×3のスターコレクション20
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そういう意味でも、この2頭には注目です[emoji:e-442]