3/16の夜、私の父が天国へと旅立ちました。85歳。
2年前に肺がんを患っていることが発覚したものの、本人はすごくマイペースで周りの意見など聞く耳持たずで、「長生きなどしたくない」と好きなタバコを止めることはありませんでした。
よほど丈夫な人なのだろうと思います。それから1年ぐらいはなんともなく、過ごしてきましたが、徐々に進行していったのでしょう。昨年9月、ついに息苦しさに耐え切れず、入院することに。それでも最初はかかりつけの病院に入院するも、1日で脱走してきてしまう、という子どもみたいなお恥ずかしいことをしてしまい、病院の怒りを買ってしまいました。
その後、別の少し離れた大きな病院に2週間ほど頑張って入院して、放射線治療などを行ってもらい、無事に退院することができました。それでも退院後は、「タバコを吸わないということを前提に酸素吸入器を貸し出す」という条件を突きつけられると、「そしたら結構ですわ」とまたしても、タバコを吸う方を選んでしまいます。
自分が10月に帰省した際には、普通の生活に戻っておりました(笑)。ちょうどその時が父の誕生日だったので、母と姉と4人で外食をしました。これはおそらく自分が覚えている限りでは、初めての4人そろっての外食だったと思います。今の時代からは考えられないかもしれませんが、それくらい自分勝手な人で、私が小さいころなどは親戚づきあいなど、ガン無視でしたし、何一つ思い出らしい思い出はありません。その理由が仕事でとかいうのであれば、まだ納得もできますが、単に行きたくないだけという。おかげで母はたくさん苦労をしてきたと思います。親戚との軋轢もあったようです。
そんな父と外食することができたことは、非常に有意義な時間でした。その時は元気でしたが、これが最後になるだろうとも思っていました。一緒に写真も撮りました。写真嫌いな人でもありましたが(笑)。
それからはマイペースにタバコを吸いながらも、2月までは特に大きな変化もなく、毎月の検診にだけ通ってましたが、今月に入り再び息苦しさを覚え、入院を嫌がる父は今度も在宅訪問看護ということで、手当をしてもらうことになりました。
といっても、もう治療をしたくない父は「この苦しささえ取ってくれたらそれでいい」と。それで鼻からチューブを入れての酸素吸入と、苦しさを解消するための痛み止めをすることに。私がそれを聞いて帰ったのが3/9。その時は医療用ベッドがリビングに運び込まれて、そこで寝ていました。その前日からずっと寝ていたようですが、自分が着いた時にはちょうど起きてきた時で、起きると再びタバコを要求してきます。「もうない」と言うと、「買ってこい」と言って母に当たろうとするので、結局吸わせることに。それ以降、亡くなる前日まで吸っていたそうです。
そうした状態ながら、頭と足はしっかりしてるので、トイレにも自分で行きたがりました。簡易トイレやおむつ、管を繋ぐこともできると先生は説得してくれようとしてくれましたが、これも受け入れず。それゆえ、鼻にチューブを挿して痛み止めを注入する機械を持ってトイレまで行かねばならず、その都度家族がついていかねばなりません。これもきつかったです。
自分は12日にいったん東京の方に戻ってきました。その夜に電話すると母が「だいぶ元気になった」と言っていたので、ちょっとホッとしました。ちょうど仕事が一番忙しい時期だったので、13日からは通常勤務に戻って、毎日電話を気にしながらも掛かってこなかったので、大丈夫かなと思った矢先、16日の晩に姉からの電話で亡くなったことを知らされました。
姉もその時は見てなかったそうで、母によればちょうど看護師さんが来ていた時で、ちょっと話をしてところ看護師さんが異変に気づいて確認したところ、息を引き取っていたとのことでした。
ホントに最後まで、周りを振り回して子どものような父でしたが、本人的には悔いのない人生だったのではないかと思います。17日にお通夜、18日に告別式を終え、初七日を迎えるのを待って、この記事を書いています。
お通夜の前に葬儀屋さんが湯灌という、亡骸をきれいにしてくれるサービスをしてくれる時に、自分がその車に同乗して、付いていったのですが、その湯灌してもらう父を見ると、涙が止まらなくなりました。あれほど、尊敬のできない反面教師だと思ってた人だったのに…。
父は野球が好きで、肺がんを発症して以降のここ2年ほどは私が帰る時はたまたま日本シリーズの時期で、一緒に観ていました。今回もベッドの上からWBCを観ていましたが、あまり楽しめてなかったと思います。そんな父が最後にくれたプレゼント。忌引きのために帰省した私に、WBCの決勝をリアルタイムで見せてくれたことです。もしかしたら父も一緒に観ていたのかもしれません。
そして、もうひとつ。今年に入って、私の一口成績はわずか1勝。幸か不幸か、父の状態が悪くなったここ2週も3頭ずつの出走がありました。18、19日はアレマーナロードディフィートクラシックステップの出走がありましたが、見事にアレマーナとロードディフィートが勝利で弔ってくれました。そしてクラシックステップは2着。アレマーナとディフィートの出走時はちょうど告別式の時間と重なってましたから、一口仲間からのLINEでその勝利を知り、非常に驚くとともに、鳥肌が立ってスピリチュアルなものを感じずにはいられませんでした。ここまでわずか1勝なのに、1日しかも30分ぐらいの間に2勝もしてしまうなんて!しかも、昇級してなかなか勝てなかった2頭ですから、こういうことってあるんだな、と父の後押しに初めて感謝したいと思いました(笑)
そんなわけで、ここまでブログを更新しなかったのはいつ以来だろう…と思いましたが、10年ぶりぐらいでしょうか。実家にはパソコンなどありませんし、またしばらく空いてしまうかもしれませんが、これだけ実家に滞在することも20年以上なかったですし、もうしばらくは母に寄り添ってあげたいと思っています。
冒頭で父が「天国へと旅立った」と言いましたが、これでは地獄かもしれませんね(笑)。自分でも亡くなる1週間前に「日頃の行いが悪いから」と言ってましたから(笑)先に逝った祖父母や父の弟に頼んで、天国行きに変更してもらえることを願いたいと思います[emoji:e-459]

お父さん、そっちでは誰も止めないから好きなだけ、タバコ吸ったらいいよ[emoji:e-176]これからは見守っていてください[emoji:e-466]

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どちらもこれまでの鬱憤を晴らすような勝ち方でした![emoji:e-348]


この歌が思い浮かんでしまいます[emoji:e-259]