オプジーボのお値段 | 蟹、退治中 (乳がん生活)

蟹、退治中 (乳がん生活)

2012年12月 乳がん告知
13年2月 右乳房切除術(HER2 3+、ER +、Pgr -、リンパ管侵襲あり)
3月から抗がん剤(AC)、ハーセプチン、ホルモン療法の
術後治療を提示されるも、若き主治医の方針は一転、二転。
主治医を変え、ハーセプチンとフェマーラで治療中に
転移発覚

オプジーボ。

うん、名前を聞いたことはある。

 

免疫療法の薬でしたっけ?

 

え?免疫チェックポイント阻害剤?

なんじゃそりゃ?

 

 

 

ハーセプチンの場合。

 

がん細胞の中には、エサを取り込む手がいっぱいある

大喰らいのヤツがいる。

この手に手錠をかけちゃうのがハーセプチン。

ただ、もともと手の少ないがん細胞には効果がないし、

サイズが合わずに手錠をすり抜け、

澄ました顔で大飯喰らってるヤツもいる。

(私の場合、ハーセプチンはいまいちだったけど

同じような作用を持つパージェタがジャストフィットした模様。)

 

 

 

オプジーボの場合。

 

がん細胞の中には、自分を攻撃する免疫細胞の

ブレーキボタンを押す手のあるヤツがいる。

 

ええっ!?

私たちが免疫力UPアップに励んでるのに

しれっと手を伸ばしてブレーキボタン押しちゃうなんて

あなたそりゃひどくないですか!?

 

ボタンを押された免疫細胞は、

がんを攻撃するのをやめてしまう、って

そもそもブレーキボタンって必要なの?

 

・・・・・・必要なんですって。

 

免疫細胞が暴走して、

正常な細胞を攻撃しちゃうことがあるんですって。

 

私たちの身体が、微妙なバランスの上に成り立っていることに

驚くばかりです。

以前、がんはバカだって書いたけど、

あの手、この手で

ヤツらも生き残るために必死なんですね。

 

だったら僕が、とオプジーボの出番。

ボタンに伸ばすがん細胞の手を払いのけ

ブレーキを守ってくれる。

かくして免疫細胞はパワー全開!

がん細胞をやっつけてくれる。

偉いぞオプジーボ!!

 

 

 

と、いうことらしいです。

 

 

私たちの身体に本来備わっている力を

引き出してくれる治療法です。

見境なしにやたらめったら叩く抗がん剤より

ずっといい、と思えませんか?

 

 

 

ところが・・・・・・

 

 

18日付中日新聞の1面トップの見出しは

 

超高額がん薬投与急増

保険制度破綻の恐れ

 

 

従来の抗がん剤は1年以内で効かなくなる例が多いが

オプジーボは長く効くことが期待される。
でも体重60キロとして、一年間のお値段は3500万円!

(私の場合、ハーセプチン+パージェタ+ゾメタで

年間薬価は700万円くらい。

これでも十分高いです。

保険料をお支払いくださっている皆さまありがとう。)

 

それでいて、効果があるのは患者の2割。

誰に効くかは、やってみないとわからない。

(さんぜんごひゃくまんなのに~(涙))

 

去年の12月に一部の肺がんに保険適用され、

投与を求める患者が急増。

医療保険制度の将来が不安視されている。

 

といった内容でした。

 

 

 

う~んやっぱりそうなっちゃうか~。

以前こちらで、保険制度はだいじょぶかって書きましたけど

あんまりだいじょぶじゃないみたいですね~。

今後、別の超高額の新薬が登場する可能性も高く、

国民の税金や保険料でまかなわれる

現在の医療保険制度が維持できるのか、

医療関係者の不安が高まっている、とのこと。

 

 

愛知県がんセンターの話では

 

「効果があるのは2割の患者でも、

治療できる可能性がある限り使わないわけにはいかない」と。

ありがたいことを言ってくれるじゃないの!

 

でもその一方で

「使用を年齢で制限するか、

効果がない時は早めに中止を決断しないと

医療費全体が膨らんで国の制度を維持できなくなる。」

それが現実だよね。

 

 

 

 

お金がなくて新しい薬を作れない、じゃ困る。

新しい薬ができても高すぎて使えない、も困る。

保険制度が破綻したら、がん患者だけじゃなくみんなが困る。

 

 

薬価を決める過程を可視化して(現在は非公開)

高騰を抑える、とか

新薬の開発をメーカーに委ねずに国の主導で行う、とか

何かうまいやり方はないものでしょうか?

 

 

政治家さん、研究者さん、お医者さん、

賢い人たちみんなで、真剣に考えてくださ~い!!

 

 

 

従来の抗がん剤の効き目が1年、っていうのも

がっかりする話ではありますね。

みんな副作用我慢して頑張ってるのにね。

 

 

 

 

ありがとうございます

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