こんにちは、大成信一朗です。

 

あなたの実力を本番やここぞという時に100%発揮するためには、コンフォートゾーンを維持する必要がある。

逆にコンフォートゾーンから外れると、体が上手く動かなかったり覚えていたことを突然忘れたりして肝心な時に失敗してしまう。

 

コンフォートゾーンについては、前回書いたので、こちらの記事を読んでほしい。

→ コンフォートゾーンについて

 

ところで、自己啓発や成功哲学を勉強しているあなたなら、こんな疑問を持ったかもしれない。

「コンフォートゾーンは維持するものではなく、抜け出すものなんじゃないの?」

 

その通り。

コンフォートゾーンは維持することも大事なのだが、抜け出すことも大事なのです。

今回はコンフォートゾーンからの脱出について話す。

 

なぜコンフォートゾーンを抜け出さないといけないのか?

 

コンフォートゾーンとは自分にとって最も快適で、不安を感じることなく、自分の持っている知識や経験やスキルで処理でき、自分の実力を100%発揮できる空間である。

 

逆に言うと、現在の実力以上を発揮できないということである。

コンフォートゾーンは自分の今の実力を十二分に発揮できて、ストレスなく良い結果を出すことができる。

しかし、いつまでもコンフォートゾーンに居続けると、成長できず今以上の成果を出せないままで終わる。

それどころか、環境が変化して同じ結果を出し続けることすらできなくなる。

 

あなたには今まで上手く行っていたことをやり続け、少しずつ成果が悪くなってきたにも関わらず、その現実を無視してやり続け、もうその分野に完全について行けなくなったという経験はないだろうか?

それは、コンフォートゾーンに居続けて、成長する機会を失った結果である。

 

だから、成長して次のステージに行くためにも、時代に取り残されないためにも、私たちはコンフォートゾーンを抜け出さなければならない。

 

なぜコンフォートゾーンを抜け出すことは難しいのか?

 

あなたは今の状況が不満で現状から抜け出すために、自分を変えようとしたり新しいことにチャレンジした経験があるかもしれない。

 

しかし、上手く行かず、結局何も変わらなった…。

こんな経験があるかもしれない。

 

あなたが現状を変えられなかった理由はあなたの努力不足や能力不足ではない。

コンフォートゾーンが関係している。

 

人間は寒くなると皮膚血管が収縮して熱が放散しないようにし、暑くなると汗をかいて熱を発散し、体温を一定に保つ。

私たちの体は、周囲の環境が変わっても活動・生存できるよう自動的に一定の状態に調節する機能を備えている。

この自動調節機能をホメオスタシスという。

 

ホメオスタシスは体の機能だけではなく、脳の働きや情報空間にも作用する。

例えば、テストでいつも60点なのに、ある日奇跡が起きて80点取ったら、脳の中や潜在意識では「こんなの俺らしくない」と心の奥底で居心地が悪くなり、次のテストで40点といつもよりも低い点数を取って平均60点になるように無意識のうちに調整してしまう。

ダイエットで途中まで上手く行っていたのに、突然無性に食べる誘惑に襲われて結局元の体重に戻ってしまうのも、「痩せてる私は私じゃない。太ってる私が本当の私!」とホメオスタシスが働いてあなたのダイエットを邪魔しているからである。

 

このホメオスタシスがコンフォートゾーンにも働くのだ。

現状というのは、自分が望んでいる状況であろうと不満があろうと関係なく、一種のコンフォートゾーンである。

だから、現状を変えようとする(コンフォートゾーンを抜け出そうとする)と、「そんなの俺じゃない」とホメオスタシスが働き、あなたを無理やり現状に戻す。

 

コンフォートゾーンから抜け出す方法

 

コンフォートゾーンから抜け出す方法は主に2つある。

 

  • 小さく行動してコンフォートゾーンを広げる
  • 新しいコンフォートゾーンを作る

 

それぞれについて説明する。

 

小さく行動してコンフォートゾーンを広げる

 

現状や自分を変える時、大きく変えようとしてしまうのではないか?

心理的に人は変化が大きいほど大きく抵抗する。

これはホメオスタシスにも当てはまる。

 

だから、不快に感じないよう、小さく少しずつ変えていこう。

例えば、今まで読書をしていない人が本を読む習慣を身に付ける場合、いきなり1冊の本を読むのではなく、最初は1ページでも2ページでも良いので本を読むという行為を繰り返し、徐々にページ数を増やして読書という習慣を養っていく。

トンネルを少しずつ掘っていくようなイメージだ。

 

新しいコンフォートゾーンを作る

 

おしコンフォートゾーンを抜け出すことに成功したどうなるのだろうか?

抜け出した先の状況が新しいコンフォートゾーンになる。

そして、その新しいコンフォートゾーンに対してホメオスタシスが働くため、元のコンフォートゾーンに戻ることはない。

 

なので、これを逆手にとって、新しいコンフォートゾーンを作って、ホメオスタシスをそっちに働くようにしてしまおうというのがこの方法である。

 

新しいコンフォートゾーンを作るプロセスは次の通りである。

 

ステップ1:新しいゴール(目標)を設定する。

ステップ2:ビジュアライゼーションでゴールを達成したシーンをリアルに想像する。

ステップ3:アフォメーションやセルフトークでエフィカシー(自己効力感: 自分の能力を信じること )を上げる。

ステップ4:ステップ2と3を繰り返して、ゴールを達成して当然というセルフイメージに変える

ステップ5:新しいコンフォートゾーンが現状よりも優位になり、ホメオスタシスが働いてゴールを達成できる

 

苫米地英人氏は願望実現の方程式として、次のように言っている。

I(想像力Imagination×V(臨場感Vividness)=R(現実Real

 

脳は想像と現実を区別できないと言われる。

ビジュアライゼーションやアフォメーションやセルフトークでゴールを達成した状況を脳に現実だと思わせれば、願望が実現するという意味だ。

 

新しいコンフォートゾーンを作るということは、ゴールが達成した世界を現実になるように感じろということである。

 

成長するためにコンフォートゾーンを抜け出せ!

 

もしあなたが現状に満足していない、もっと大きな結果を出したのであれば、コンフォートゾーンから抜け出そう。

しかし、コンフォートゾーンはホメオスタシスが働いて抜け出すのが難しい。

だから、小さく行動してコンフォートゾーンを広げたり、新しいコンフォートゾーンを作ろう。

 

大成信一朗