偉大なる皮肉・ケイブンシャの大百科編 | Short+α

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もう、気温が体温を超えることは諦めた。
そっちは諦めたが、せめて、風呂の温度を超えるのはやめてくれ。

○昭和時代に小学生時代を過ごしてきた世代は「ケイブンシャの大百科」というシリーズを絶対に一度は手にしてきたはずである。

 

○ケイブンシャの大百科とは何かというと、その当時に放送されていた特撮やアニメ、アイドル、プロ野球、鉄道、動物など、当時の小学生が好みそうなテーマ毎に一冊にまとめた書籍である。

 

○1冊あたり600円から800円と、掲載されている情報量を考えれば安いが小学生がギリギリ買えるぐらいの金額であったため、同業他社からも類似本が出ていた。

 

○たとえば「ウルトラマン大百科」や「仮面ライダー大百科」などは王道で、毎年最新の情報にアップグレードして刊行していた。何しろそれまでに登場した怪獣や怪人が全て紹介されるのだから本は分厚くなる。

 

○これが「全怪獣怪人大百科」となると、日本のテレビで放送された全ての特撮番組の、放送年、放送局、オンエア時間、監督、脚本、全ての回の解説、全ての怪獣の特徴と登場回、そしてヒーローにどうやって倒されたのかまで載せているのだからとてつもない厚さになる。それでも700円前後だ。

○プロ野球大百科や大相撲大百科もあった。その内容は大体想像はつくと思う。その年のプロ野球選手や力士についての年鑑だ。

○刊行開始当初はアニメだけで一冊としていたのだが、だんだんと作品一つで一冊となる。「宇宙戦艦ヤマト大百科」や「銀河鉄道999大百科」、「機動戦士ガンダム大百科」がその例。

 

○さらに人気作になると、テレビ放送の途中で一冊、最終回を迎えて一冊、映画化されると映画公開毎に一冊といったペースで刊行される。

 

○かなり実用的な本もあり、「料理大百科」「手芸大百科」「ペット飼育大百科」などはそのまま現在刊行しても日常生活で役に立ちそうな内容である。

○刊行開始から年数を重ねてくると段々細分化されてくるようになった。「プロ野球大百科」から「巨人軍大百科」や「阪神タイガース大百科」が刊行され、さらには、当時日本中のスーパースターとなっていた「清原和博大百科」まで刊行されるようになった。まあ、昭和61年当時は、ウルトラマン、仮面ライダー、清原和博が小学生の間での三大スターであったからおかしなことではないが。

○実用的な本があった一方で、オカルトに走った本も多かった。「怪奇ミステリー大百科」「世界の超予言大百科」など、当時の小学生もこれはさすがにどうかと言いたくなるのもあった。

 

○なぜこの記事を書いたかというと、この本を読んで当時を思い出したからである。

 

 

 

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