不整脈の脈動が 共鳴し増幅していく
その振動で、魂が液状化現象を起こす
少しずつ沼地に変わっていく風景の中で
溺れて沈んでいく前に
ボクは、脳髄の奥深くにある
妄想のオブジェを取り出し
肉体が滅んでしまう 最後の瞬間までに
愛する 魂の救い手である貴方に
形見として、現世に残していこう。
時間の狭間に、取り残してしまった貴方に
ボクの記憶が
いつまでも、添い遂げられるように
生意気アレクトー/ある男のモノローグ
(この物語は、フィクションです。あらゆる事象全てが架空のモノで、実在するあらゆる存在とは無関係です)