書は黒と白の世界
墨の黒と余白の白でバランスを構成し
それは陰と陽をも表現した世界
今こそ様々な色の墨がありますが
私は基本、黒のみ使います
水墨画では
「墨に五彩あり」
と言われ濃淡を付ければ黒から
グレーまで幅広い色を出す事ができ
書でもこのように淡墨で滲みを出す
ことにより立体感がでる事や幽玄な
文字を表現する事が可能です
私の淡墨作品
「美」
「生」
「虹」
「○」
「WATER」シリーズ
漆黒(黒の中の黒)の墨は磨ったら
何も考えずにすぐ書くことができるのに
対して
淡墨では、美しい濃淡を表現するために
墨の濃さを試し書きし何度も調整する
必要があります
紙も様々ある中から厳選し
滲みが美しく出る紙を使用
書家だとよーく分かる事ですが
この作業にとても時間を有します
私は当初、奥が深すぎで手を出しては
いけないと思っていました 笑
墨の神様と本気で向き合う覚悟が無いと
簡単に心を折られてしまう聖域
パッと見、黒で力強く書かれた作品の方が
良く見えるかもしれませんが
淡墨の何とも言えない
墨の表情も良いものです
墨一つで様々な色、表現ができる書
文字や形を見るのと併せて
どんな墨が使われているのかを
見るのも鑑賞の楽しみです♪