数学は
集めた情報を整理して
合理的な行動をとる上での
ヒントを与えてくれています

その高度に抽象化された
数学という学問を
仕事や実生活に役立てる方法を
まとめてみました

もしかしたら多くの人が
ごく当たり前のことを
言語化しているだけだなって
感じるかもしれません

ではこれから
①無駄な情報を削る方法と
②アイデアの絞り方
という2点で話を進めていきたいと思いますが

この記事では①のみを説明していきます

まず
無駄な情報を削る方法についてですが
その上で必要なのは
何事も短くシンプルにしようとする
という心構えを持つことです
そうすることで
・省略できる作業を探す
・複数の工程を同時にできないかを考える
・順序にも気を払う
といった意識が芽生えます

そんな意識を持ったところで
僕たちは膨大な情報に触れるわけですが
具体的にどのように情報を
シンプルにしていくのでしょうか

まずは目的を定めて
情報を絞り込みます
その時に必要なのは
十分条件(制限のある条件)からではなく
必要条件(ゆるめの条件)から
情報を抽出していくことです

何かを購入するときも
その時の気分といった限定的な条件
よりも予算や季節、立地などを
優先して考えるというようなことです

そして目的の範囲が広い時は
目的の全体を捉えて
そこから不要な情報である余事象(残り)を
引き算します

その時その時必要な情報を
たし算していくよりは
先に全体から無駄な情報を引き算した方が
仕事が捗るからです

その上で細かく情報を整理していきますが
情報を整理する上で大切なのは
情報を分類することです

情報を分類する時は
いかに1つの情報で
その他の多くの情報を
引っ張りだせるかを考えて
最も多くの情報を引っ張りだせる1つの情報を
基準にしてその他の情報とくくりつけます

そしてそれぞれの情報の中身を見分けて
ダブりや漏れがないような分類が
できれば数学的に美しくなります

そのように分類をしていくことで
これはこうだからこうなんだという
情報の隠れた性質が見えてきます

またあらゆる情報には
因果関係があります
この因果関係を短絡的に考えてしまうと
何が言いたいのかが
分からなくなってしまいます

そうならないようにするためには
「なぜ」を限界まで突き詰めて
1つの真の原因を入力すれば
全ての結果が出力されるような
因果関係の体系をつくることが必要です

先輩が怒ったという結果は
自分が遅刻したからという
原因にあるわけではなく
真の原因はその遅刻した原因に
あるかもしれません

このようにして情報を分類したり
因果関係を考えたりするわけですが
もしかしたら
そもそも与えられた情報自体の意味が
分からない場合もあると思います

そういう場合は
・対偶を考える
・対称性を見つける
・図式化する
・二律背反の可能性を疑う
といった工夫ができるかもしれません

対偶とは
言っていることの反対みたいなものです
「PならばQ」の
対偶は「not Qならばnot P」です
この「PならばQ」といった元の命題と
「not Qならばnot P」といった対偶の
真偽は一致するので
この2つは同じ意味になります

「沖縄県出身でないならば那覇出身ではない」
よりも
「那覇出身ならば沖縄県出身である」
と言った方がわかりやすいように
初めの命題の意味が分からなくても
対偶に書き換えてみると
分かりやすくなる場合があります

また与えられた情報と
対称になっている他の情報を対にして
考えることで隠れていた全体が見えたり

そもそも対立する2つの情報が
共に成り立つ二律背反という
矛盾した状態になっていて
正しさを検証するのが
難しくなっているということに
気づけたりします


このような数学的なアプローチを通して
無駄な情報を削ることができます

1つの情報を導きたい時に
ここまでの手法を用いて
無駄な情報を最大限削った上で
それでもなお
整理されていない情報が余っているのなら
1つ1つが成立した場合を仮定して
1つ1つ正しさを検証していくべきでしょう


アイデアの絞り方については
下の記事に書いています