葉っぱが出なくなった。梅が枯れてしまう!
、というお家で梅の治療をしました。
梅に限らず樹木は普通、伸びた枝の先に「頂芽」を付け、枝の脇あるいは葉っぱの根元付近に「腋芽(えきが)」を付けます。こういった芽を「定芽」といいます。「定芽」は普通のサイクルでできていく芽です。
一方で木の下の方にある「腋芽(えきが)」などは、発芽を見合わせ休眠するものもあります。こういった芽を「潜伏芽」といいます。
長い間休眠している場合、幹が太ってきて幹の中に埋もれてしまうものもありますが、「潜伏芽」であり続けます。
この潜伏芽は、休眠して働きませんが実は重要な役割があります。
木の調子が悪く「定芽」がうまく機能しなくなってきたときです。
「潜伏芽」がついに起動して発芽を始めます。こうして発芽した枝は「ひこばえ」と呼びます。ひこばえが立派に成長すれば、元気な梅になります。
樹木はこういったシナリオで自身で回復を試みます。
治療は、こういった梅の描くシナリオがうまくいくようにアシストします。