1回の本番は百回の練習に勝る、みなさんはそんな言葉を聞かれたことはありませんか。これ、ほんとうなのでしょうか。練習と本番って、なにが違うのでしょうか。本番を経験することで、なにが得られるのでしょうか。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
本番になると…
練習では出来ていたことが、本番で出来なかった…
練習では出なかったミスが。本番で出てしまった…
そんな経験、みなさんはありませんか。
ぼくは吹奏楽での初めての本番、最初の4小節しか吹けませんでした(練習では出来ていた…)。
中学1年の、楽器を始めたばかりの頃の話です。
さて、でもどうしてこんなことになるのでしょうか。
そして、では練習と本番、どちらの自分が、ほんとうの自分なのでしょうか。
練習と本番の違い
練習と本番の違うところ…
- 会場(演奏する場所)が違う
- 聴衆、お客さんがいる
- 場合によっては服装だって違う
- 1回限りしかない
いろいろあるのでしょうが、そのなかできっといちばん大きいのは…
お客さんがいること。大勢から見られ、聴かれているということ。
これってやっぱり事実なんですね。しっかり見られ、聴かれている。
これを、つまり聴いている人を意識に入れておくことって大切だと思うのです。
でもそうするとどうしても、「いいところ見せなきゃ」っていう意識が働く。
これがきっと、緊張の元なんですね。
それに負けて、うまくいかなくなる、それもまた、自分なんです。
そして、本番って1回限りです。
100回やって100回とも上手く出来たとしても、次の1回がうまくいく保証にはならない…
100回やって100回うまくやる集中力と、たった1回にベストを出せる集中力、
これって別のものだと思うのです。
そして後者は、本番のステージでしか培われないものなのかもしれません。
緊張
きっといないと思うのです、緊張しない人って…。
本番のステージで、完全に平常心で脈拍も全然上がらない、そんな人いないですよね。
もしいたら、それって決していいことではないと思うのです。だって…
これから大勢の前でパフォーマンスしようというのに、高揚しないほうが問題ですよね。
でも、その高揚をマイナスに作用させない、むしろプラスにする、そのためには…
身のほどを知ることが必要だと思うのです。いい意味で。
自分はどの程度なのか、それをわかってステージへ行く。
そして、出来ることしか出来ないんだと開き直れることって大切だと思うのです。
練習は本番のように
「練習は本番のように、本番は練習のように」
この言葉って、相撲の横綱・双葉山が残した言葉なのだそうですね。
練習は本番さながらの緊張感を持っておこなう。
本番はリラックスして臨むことで力を発揮する。
なるほど大切な心構えです。
そしてそれが出来れば、本番に強くなるのかもしれません…
ただ、音楽の世界には、『本番だからこそ出来る演奏』というのもあると思うのです。
それは、『聴いてもらおう』『届けよう』という意識によって生まれてくるのかもしれません。
無意識にあるそういう意識、それがプラスに働いたときに生まれてくる演奏…
それってでも、なかなか出来ることではないのかもしれません。
だから、経験を積むのです。
本番からしか得られないもの
経験を積んで、失敗もして、成長する…
それだって本番からしか得られない貴重なものだと思うのです。
失敗を恐れていては、なにも出来ない。でも、それにも増して…
たとえばレースの世界でも…、レースでの経験や緊張感って練習走行では得られないものです。
同じように、本番のステージだからこそ入り込める『音楽』の世界って、あると思うのです。
本番のステージで見えてくる音世界、それは本番からしか得られない、大切なもの…
そういう経験ってたしかに、百回の練習に勝るのかもしれません。
さて、練習と本番、みなさんはどう思われますか。
