管楽器にしてもそのほかの楽器にしても、音階って練習しますよね。これ、何のための練習なのでしょうか。指回しでしょうか。そんなことより大切な意味がありますよね。「音楽的な音階」ってどういうものでしょうか。
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
音階
音階って、音が順番に並んでいる、単にそういうものではないのです。
音階練習や基礎合奏を「つまんない」とか「面白くもない」という人がいますが、
意味をわかっていないから、そう思うのだと思いますよ。
音階から、ハーモニーまで感じられる、
その『調性』の中で、それぞれの音の『方向性』が感じられる、
1オクターブの音階だけで一種の『起承転結』が感じられる、
そういうのが、音楽的な音階なのだと思います。
音階って、『音楽の元』なのです。
たとえば、これから取り組む楽曲の調性の音階がちゃんと吹けることって大切なのです。
どうしたら…
さて、では、どうしたら、そんな音楽的な音階が出来るようになるのでしょうか。
ひとつひとつの音をチューナーで合わせながら練習する?
それともハーモニーディレクターに合わせながら練習する?
そんなことよりも、どうせハーモニーディレクターを使うのであれば…
この下の段の動きを誰かに弾いてもらいながら、それに合わせて上の音階を吹いてみる。
きれいに合うように。
もちろん、いろいろな調で、できればすべての調で。
(1小節目、上行形の低音部5つ目はドのままでもいいですね…)
2人で
あるいは、誰かと2人でこんな二重奏をしてみる。
音階と、もうひとつの動きと…
動きが2つになると、よりハーモニーが感じられるでしょ。
起承転結が見えやすいですよね。
レッスンで音階をやるときは、こんなふうにしていますよ。
これももちろん、すべての調性でできるといいです。
きれいにハモるように。
狙い
さて、どちらの練習も、狙いのひとつは純正律です。
音楽的な音階って、まずはそれぞれの音からハーモニーが感じられること。
そのためには、純正律的感覚が必要だと思うのです。
でもだからって、純正律に合わせたハーモニーディレクターに音のひとつひとつを合わせても…
それって単に『ユニゾンを合わせる練習』でしかありませんよね。
そうではなく、ハーモニーを感じる練習。
そしてそのためにはやっぱり、階名、移動ド的感覚が大切なのだと思うのです。
つまり、つねに『その調性の中にいる』という感覚。
音楽の元
音階って、書いたように『音楽の元』です。
その調性の中で、それぞれの音の方向性やハーモニーの起承転結が感じられれば、
楽曲は音楽的に美しくなる。
それが根底にあることで、表現を助けてくれます。
以前にこちらの記事で書きました…
「全員に移動ドが通じるバンドがあったなら、きっといい音を出すに違いない…」
これって、そういう意味です。
もちろん、いつでも純正律がいいとは限らない。
でも、純正律であろうがそうでなかろうが、調性感やハーモニー感覚って大切なのです。
ひとつにはそういうものを養う練習として、音階には取り組んでほしいと思うのです。
ハーモニー
動きからハーモニーを感じること。
楽曲にどんなハーモニーがつけられているのかを意識に入れること。
ハーモニーの(単体ではなく)つながり、流れを感じられること。
これって、楽曲を演奏する上で大切なことです。
だから、ハーモニーを合わせるときに、ひとつずつ単体で取り出すのって、あまり意味が…
そんなふうに思うのですよね。
別の、もっと効果的なやり方がある。
いろいろな方の話を聞くと、みなさん想像以上にハーモニーを大切にされています。
聡明な方々は、ね。
そしてまずそのためには、第一に調性把握です。
転調が多い楽曲もありますよね。
今いる調性をちゃんと把握して、その中に居ること。
その上で、ハーモニーの流れを感じて演奏する。
そういうことの最初の一歩が、もしかしたら音階練習なのかもしれません。
さて、音楽的な音階、出来ていますか。

