曲を演奏するとき大切なこと | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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ステージで曲を演奏する上でいちばん必要なスキルってなんでしょうか。これに対する答えはいろいろあるのでしょうけど、では、いちばんやってはいけないことってなんでしょうか。そして、それはなぜなのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

やってはいけないこと 

 

本番の演奏でいちばんやってはいけないこと、それは…
途中で止まってしまうことです。
では、途中で止まってしまう原因にはなにがあるのでしょうか。
まだ経験の浅い人だと、途中で間違えて止まってしまうことってあるかもしれません。
あるいは、拍を見失ってしまったり…
どんな事故があっても決して止まらずに続けられること、これ、大切なスキルだと思うのです。
ソロとかでは特に。
練習では、たとえば途中で間違えたりしたら、それをそのままにしない、
そこで立ち止まって原因を追求したり改善したりすることって大切ですよね。
でも一方で、本番を想定して、なにがあっても止まらず進む、そういう能力も必要なのです。
 

 

リピート 

 

本番で演奏が止まってしまうこと、これ、じつは2度ほど経験があります。
しかも、どちらもオーケストラでした!
オーケストラが止まってしまうことってね、相当な事故でもない限りありえないのです。
相当な事故、たとえば誰かが1小節食うとかでも、止まらず流れていく、そういうものです。
なら、それが止まってしまうような相当な事故の理由ってなんだと思われますか。それは…
リピートです。
リピートを間違ってしまったために、止まってしまう…。詳しくは書きませんが…
あまりに熱中すると、何回繰り返したのかわからなくなったりするのかもしれません。
だからやっぱり、ある種冷静な部分は必要だということですね。
そういえば、「リピートは本番で決めましょう」なんて指揮者もいたそうです。聞いた話。
「ぼくがポケットチーフに手をふれたらリピートする」だったかな?
「今のは一体どっちなんだ!?」って本番でなったのだそうです。誰から聞いたかな…
 

 

流れ 

 

では、止まってしまうことがなぜいけないのか、
これをちょっと考えてみることで、音楽の大切な部分がわかってくるかもしれません。
たとえば乗りものをみてみると…
飛行機は、もし止まってしまったら墜落してしまいます。
だから、その場にとどまりたいときは、ホールディングといってぐるぐる回る飛行をします。
電車でいったら、音楽が事故で止まってしまうことは脱線に相当するかもしれませんね。
流れが、突然に断ち切れてしまう。
映画館が突然停電になるみたいなものです。だから避けなければならない…
音楽とは時間軸に沿った『流れ』なのです。
流れが、音楽にとっては大切なのです。
おそらくどんな音楽でも、です。
ところがこの『流れ』、けっこうないがしろにされがちだとは思われませんか。
 

 

まずは流れがあって 

 

どういうことなのかというと…
たとえば吹奏楽部などでは、音の『縦の線』とか『タイミング』とかにこだわりがち…
そんなことないですか。
「縦の線をもっとそろえて!」
よく聞きませんか、こんな指示…
縦の線とか音の『タイミング』(じつは嫌いな言葉です)って、なんでしょうか。
どうして、合ったり合わなかったりするのでしょうか。
それが合うために、まずいちばん大切なことってなんでしょうか。
それが、『流れ』だと思うのです。
流れなくしてタイミングなんてないのですね。
たとえばリズムって、流れのなかでそれぞれの音がしかるべき場所に位置してできるもの。
流れがなければリズムもないし、タイミングだってないのです。
タイミングばかりを意識して合わせようとすると、
音楽の流れはいびつになって、流れなくなって(止まって)しまいます。
 

 

どうすれば… 

 

では、流れを持つ、流れを感じるためにはどうすればいいのか…
まずはタイミングを忘れることだと思うのです。後回しにするといってもいいかも。
たとえば一定のテンポで手拍子する、これ、出来ますか。
まずこれが出来ない人だっているのですよ。なぜ、出来ないのか…
手拍子ひとつひとつの『正しいタイミング』を探っているから、むしろ出来ないのですよね。
一定の流れ、時間経過の中で、ただ単に手を叩いているだけでいいのです。
それが出来たら今度は、手拍子しながら歌ってみる。
そうやって手拍子しながら歌って合わせてみることって有益なのですよ。
流れが乱れると、手拍子が乱れます。
それは、縦の線やリズムが乱れることよりも、むしろよくないこと。
手拍子が、まず優先です。
縦の線やタイミングって、たいていは意図して合わせるのではなく『結果的に』合うのです。
『流れ』の中で演奏した結果として、ね。
音楽にとって流れって大切なのです。

さて、流れを持って演奏できていますか。