指導者の量と質の確保? | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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部活動の地域移行、部活動改革、その中でポイントと言われるもののひとつに、指導者の量と質の確保があるといわれます。質のいい指導者がたくさん必要なんだと。では、それをどう確保しようとしているのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

質のいい指導者 

 

たとえば吹奏楽指導において、質のいい指導者とはどういう指導者なのでしょうか。
経験豊富な指導者でしょうか。
おそらくそれだけではダメで、いろいろな知識や音楽的な能力などが必要でしょう。
むしろ『吹奏楽指導』の経験量などあまり問題にならないのかもしれません。
つまり、たくさん吹奏楽指導をしてきたからって質がいいとは限らない…
むしろそれよりも、もっといろいろな音楽経験を積んだ人材の方が、より質が高い…
そんなふうにすら言えるのかもしれません。
少なくとも、音楽大学で学んだ程度の知識や能力は必要でしょう。
あっ、必ずしも音大を出ていなければならないなどと言うつもりはありません。
音大を出ても大して中身のない人もいれば、音大など出ていなくても能力のある人もいます。
 

 

具体的に 

 

では具体的に、吹奏楽指導をするのに必要な能力とはどういうものでしょうか。

  • 各楽器についてある程度の知識がある
  • 呼吸や身体の使い方についての知識がある
  • 基本的なソルフェージュ能力がある
  • 移調楽譜の知識やスコアを読み書きすることができる
  • いろいろな音楽の語法やスタイルなどをわかっている
  • 合奏を指揮するスキルがある
  • 音楽を指導するスキルがある
  • 経験に基づいた観察眼がある

ざっと考えても、こういうスキルが必要だと思うのです。まだほかにもあるでしょう。
そう考えると、吹奏楽指導って大変でしょ。
質の高い指導者というのは、こういう能力がある指導者だと言ってもいいかもしれません。
それが、たくさん欲しいというのですよね…
 

 

報酬 

 

いろいろな自治体や県などで、部活動指導者を募るシステムが稼働しています。
そして、その報酬も、ある程度の幅があるようです。が…
概して、低すぎるように思うのですよ。
たとえば時給1600円とか…
なにを基準にその数字なのかわかりませんが、いったいどういう筋を対象に据えた額なのか…
この数字だと…
子どもの頃学校で吹奏楽をやっていて、今は仕事をしながら市民バンドで楽器をやっている、
せいぜいそんな層をターゲットにしているようにしか見えないのです。
要するに、『単に趣味でやっている人』に対する額なのですよ。
今やコンビニの時給ですら1000円切らないでしょ。
それに毛が生えた程度なのですから。
そうすると…
上に書いたようなスキルのある『質の高い』指導者というのは難しいと思うのです。
 

 

専門家 

 

たとえば吹奏楽指導を専門でやっている人、そういう人は、この額では受けてはくれません。
音楽を仕事にしている人を雇うような金額ではないのです。
音楽を仕事にしているということはつまり、

それで生活が成り立つような金額でなければ受けないということ。
時給1600円ならいいじゃないかと言われますか。
たとえば3時間指導しました。4800円ですよね。
これが毎日あったら生活できる?
生活保護の方がよくね?
指導って、その時間だけではなくて、準備にだって当然時間はかかるわけです。
これで専門家が受けてくれるとでも思っているのだとしたら、それって…
あまりにも専門家をバカにしすぎですよね。
音大を出たばかりの若者だったらやってくれるだろう?
そういうのをね、『搾取』っていうのです。
 

 

お役所 

 

この報酬はいったいどこから出るのか…
自治体や教育委員会ですよね。
そこでたとえば学校が、「この額では頼めないから学校からも上乗せしよう」としても…
そういうことを認めないというのですよ。それなら予算は出さないよ、と…
自治体によるのでしょうが、そういうところは複数あります。少なくないかもしれません。
なぜ、そんなことをするのでしょうか。『質』を確保したかったのではないのでしょうか。
『お役所』だからでしょうねきっと。
指導者の量と質の確保、たしかに必要なことなのだと思います。でも、
言っていることとやっていることがあまりにも違いすぎる、そんなふうに思うのです。

さて、指導者の量と質の確保、どうしたら出来ると思われますか。