創作とはなにか | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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みなさん『創作』ってどういうものだと思われますか。絵を描いたり、文学を書いたり、作曲したり…。新しいものを創り出すことでしょうか。では、それってどこから出てきたのでしょうか。どこにあったのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  創作とは

 

いろいろな辞典や辞書で調べてみました。たとえばgoo辞書では…

 


おおむね、どれも同じようなことが書いてありました。
なかには、『これまでなかったものを創り出すこと』と書いてあるものもありました。
さて、その『創り出したもの』は、いったいどこから出てきたのでしょうか。
そもそも、創作って何でしょう。
これまでどこにもまったくなかった斬新なものをつくることなのでしょうか。
みなさんはどう思われますか。

 

 

  アンケート

 

たとえば編曲って、創作だと思われますか。
編曲にも著作権があるものもあるのですが、編曲著作権が認められるための条件というのが…
その編曲に創作性があるかどうか、なのです。
(JASRACが判断します)
創作性…

さて、創作とはなんでしょうか…
これ、例によってツイッター(X)でアンケートしてみました。



設問の選択肢が難しかったのですが…

『これまでの経験の再構築』が、いちばん多いですね。差は少ないですが…
 

 

  どこから出てきたの?

 

創作によって生み出されたもの、それって、一体どこから来たのでしょうか。
宇宙?
自分の中に、昔からあったの?
遺伝子の中に? 生まれながらに?
そんなわけないですよね。
生まれてきてからこれまでの経験や学習がなければ、出て来なかったものです。
ひとつ言えると思うのは…
どんな創作であれ(あるいは演奏も)、自分の中にないものは決して出てこない。
自分の中にあったからこそ、それが出てきたということ。
ならそれ、いつからあったの?
どうしてあったの?
さて…
 

 

  再構築

 

ある作曲家さんが、こんなふうに言っておられました…
「創作とは、これまでに出会ったり経験したりしてきたことの再構築である」
さて、どう思われますか。
最初聞いたときは、一瞬違和感があったのですが、よく考えてみると…
たしかにその通りだな、と思うのです。
創作によって出てきたものたちは、自分が生まれた時から自分の中にあったのではない。
これまでに経験してきたり出会ってきたりしたものたちから吸収してきたもの。
それを消化し、自分の中で融合し、再構築した…、それが、創作、
そんなふうに思うのです。
だって、それしかないでしょ。
神が与えてくれたとか、自然の摂理が産み出したとかいう人もいるかもしれないけれど、
ほんとうにそう思いますか?
 

 

  新しさとはなにか

 

では、新しさ、斬新さってなんでしょう。
これまでになかったものを創り出す、でも…
これまでにもありそうなありきたりなもの、では、人々はそんなには心動かされない、
のかもしれません。
なら、たとえば12音音楽などではなく、
1オクターブが50くらいの音で出来た音列で作曲したら、きっと斬新ですよね。
では、それで人々は心動かされるのか、驚嘆し、感動するのか…
きっとしませんよね。
なぜかというと、これまでにあったものから外れすぎているから。
これまであったものから絶妙にずれている、それが、新しさ、斬新さなのかもしれません。
 

 

  創作の本質って

 

創作って、これまでに自分の中に入ってきたものを消化吸収融合再構築したもの…
これってでも、AIがやっていることと、きっとおんなじですよね。
先日の、この記事で書いた通りです。

 


『創作』の本質って、つまりはそういうことだと思うのです。
そこに、人間ひとりひとりの個性や感性が生かされる、そういうものだと思うのです。
その個性や感性とて、これまでに出会ったり経験してきたことから形成されたもの…
そんなふうに思うのです。
AIと人間との違いがあるとするなら、
その個性の形成がロジックによって成されるのか、それとも心によって成されるのか、
そういうことなのかもしれません。

さて、あなたは創作ってなんだと思われますか。