難しい課題を与えれば上達する? | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
おもに吹奏楽の活動に役立つ情報を発信中!
バンド指導をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

楽器が上手くなるには、早く上達するには、どうしたらいいのでしょう。難しい課題を与えてそれをクリアすること、なのでしょうか。必ずしもそうではないように思うのです。どうしたら、早く上達出来るのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  中学生

 

コンクールの記事で少し書いたのですが…
中学のバンドを聴いていると、なんだか抑え込まれているように感じることが少なくない…
抑圧というか自信がないというか不自由というか…
なぜなんだろう、って思うのです。
これが出来なきゃダメだよ、こんなふうにしないとダメだよ、これをやらなきゃダメだよ…
そんなものにどんどん縛られて、抑圧されてしまっているのではないか…
どうして、もっとのびのび演奏できないんだろう…
そんなことを感じるのですよね。
 

 

  初心者

 

中学といえば、そこで初めて楽器と出会う子も少なくないですよね。
いわゆる、初心者が多い。
1年生って、どうでしょう、コンクールに出ない1年生は放任されている?
むしろ放任だったらまだいいのですが、
これ出来るようにするのは大変ですよと言いたくなるような難しい楽譜を与えられていたり…
そして、合奏に参加出来るのは夏が終わってからだったりするのですよね。
それでは楽しくないし、のびのび楽器を吹くなんて出来ないのではないでしょうか。
 

 

  中学の頃

 

ぼくが中学の頃は、やっぱり初心者だったのですが…
こうしなさいとか、
これをやりなさいとか、
これが出来なきゃダメとか、
こうやっちゃダメですとか…
そんなことをひとつも言われた記憶がないのです。
そして、1年生の5月くらいには合奏に入って吹いていました。
そんなふうだから、今にして思えばとってものびのび楽しく吹いていたように思います。
あっ、一度だけあります。言われたこと…
テューバだったのですが、合奏で、調子に乗ってバリバリ吹いていたら、
「テューバは音割っちゃダメだよ」って…
でも、となりのトロンボーンの先輩はバリバリ吹いていて…
「そうか、トロンボーンだったらバリバリ吹いていいんだ…」
って思った記憶があります(伏線)。
 

 

  もっと簡単な…

 

難しい曲や課題なんかではなくて、もっと初心者でも吹けるもの…
短い、平易な曲、そんなのをどんどん合奏で経験させてあげればいいと思うのです。
そういう楽曲って少ないですよね。そんなことないですか。
もちろん、最初からちゃんと吹けなくてもいいんです。
難しい課題や難しい曲をクリアすることではなく、まずは…
簡単なもの、簡単なこと、そんなことを自由に出来るようになることの方が、ずっと大切。
そんなふうに思うのです。

 

 

  練習でも

 

これは上級者でも陥りがちなことなのかもしれませんが…
難しい課題やエクササイズに挑戦することにばかり意識が行ってしまうことってありますよね。
でも、ほんとうに大切なことって、じつはそこではないかもしれない…
もっと全然簡単な、あたりまえのことやあたりまえの音が、自然に自由に演奏出来る、
そんなことの方がずっと大切なのかもしれません。
高度な技術は、その延長線上にある、そんなふうに思いませんか。

さて、楽器ってどうしたら上達するのだと思いますか。