趣味の人と道楽の人と | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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楽器を演奏して楽しむ人には大きく分けると2種類ある。それは『趣味』の人と『道楽』の人だという話を先日聞きました。さて、どういうことなのでしょうか。団体や合奏がうまくいくために必要なことって何でしょう。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  趣味と道楽

 

趣味の人と道楽の人、さて、どういうことだと思われますか。
向上心があって、ある程度は出来なければ面白くないという人が、趣味の人。
とにかく音が出ればそれだけで楽しい。吹き散らかすという人が、道楽の人。
ということなのだそうです。
なるほど、そういう大別なのですね…
これ、どちらがいいとか悪いとか上とか下とかいう話ではないです。
いろいろな楽しみ方があっていいと思うのです。でも…
ひとつの合奏の中である程度折り合いがついていないと、うまく行かないかもしれませんね。
 

 

  折り合い

 

たとえば、「どんなに音が合っていなくても平気。ガンガン吹いちゃう」という中に、
「音が合った方が気持ちいいよね」という人が入って吹くのは難しいかもしれません。
あるんですよ実際。「それでよく吹いていられるなぁ…」と思う音…(失礼ながら…)。
逆に、とにかくいい演奏を追求しよう。全員で意識を高く持って研鑽を重ねようという中に、
「週に1回楽器が吹けてみんなで音を出せればそれでいいのに…」という人が入るのは…
こちらも難しいかもしれません。
いい悪いではないんです。いろいろな楽しみ方があっていい。趣味なんですから。
その点、プロは単純明快です。
どんな意識でいようとも、なにを考えて演奏していようとも、レベルに達していればOK。
達していなければ呼ばれないだけです。
これは楽器の技術ばかりではなく、むしろ合奏、音楽の作り方をわきまえているかどうかです。
 

 

  程度の差

 

『趣味』の人と『道楽』の人、これ、どちらかに分類される二極、ではなくて、
ようは、程度の差だと思うのです。
それぞれひとりひとり考え方が違うし、求めるものも違う。
なかには、こんな人もいる。

 


たとえば趣味と道楽が長いモノサシになっていたとしたら、
そのどこらあたりにいるのかだって、人によってさまざまだと思うのです。
あっ、『趣味』と『道楽』だけじゃなくて『オタク』の人もいるんじゃないかとも思えますね。
プロよりよっぽどいろんなことを知っているアマチュアさん、少なくないですよ。
さて、こんなふうにいろんな人がいる。そこでうまくやっていくにはどうしたらいいのか…

 

 

  理解する

 

そんなふうにほんとうにさまざまな人がいるんだということを、まずは理解する。
これがきっと大切なのではないかと思います。
自分の思いや考え方にばかり囚われていると、まわりもそうだと思い込みがちですよね。
そして、そのモノサシでばかり人を見るようになったりする…
それではうまくいきませんよね。
そして、何度も言いますが、趣味の世界は決して、良い悪いや上下ではないのです。
さらに…
 

 

  許容量

 

趣味と道楽のモノサシの、どのあたりにいるのか、それだけを見ても、いろんな人がいる。
自分と違う人をどれだけ許容できるのか…
その許容量、幅をそれぞれがある程度は持っていないと、きっとうまく行きませんよね。
もちろん団体によって、『うちは趣味団体』、『うちは道楽団体』ってしてもいいけれど、
それでもその中にはやっぱり、ある程度はいろいろな人がいるわけですよね。
道楽の人だって、上手く出来れば楽しいわけだし、
趣味の人だって、どこまでもストイックではないだろうし…
きっと、まったく交わるところがないわけでもないと思うのですよね…
そして、『良い演奏をつくる』といっても、その考え方ややり方にも、きっといろいろある。
だからやっぱりきっと、ひとりひとりがどれだけ許容量を持てるのか、だと思うのです。

さて、あなたの団体はうまくいっていますか。