音楽家の副業 | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
おもに吹奏楽の活動に役立つ情報を発信中!
バンド指導をご希望の方はお気軽にご連絡ください。

音楽家で音楽以外の仕事や職能を持っている人って意外に多いと思われませんか。化学者、医学者、数学者…、また、音楽の中でも複数の職能を持っておられる人も少なくないです。さて、でもそれってなぜなのでしょう。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  2足のわらじ?

 

ぼくが診ていただいている歯医者さん、主治医は太田均さんというのですが、
ジャズピアニストでもあります。作曲もされます。曲、演奏したことあります。
それから…

春に見事なチャイコフスキーのコンチェルトを聴かせていただいたピアニストの沢田蒼梧さんは、
お医者さんなのです。名古屋大学医学部卒業で、現在は研修医さんです。
医学系の方で音楽をされる方、音楽家で医学にも通じている方、多いと思われませんか。
また、愛知って、学校吹奏楽部の顧問の先生で多いのが、数学、理科、英語の先生。
音楽が主教科ではない先生も、とてもがんばっておられるのです。
こういう例って、世界を見てもたくさんある?
ちょっとだけ調べてみました。
 

 

  化学者、医師、数学者、哲学者…

 

指揮者のアンセルメは、数学教授でもあります。
作曲家のボロディンは、化学者であり医師でもあります。
指揮者で作曲家のジュゼッペ・シノーポリは、心理学、脳外科学、哲学も学びました。
作曲家のジョン・ケージは、詩人で、思想家で、キノコ研究家でもあります!
発明家で音楽家のテルミンは、物理学者ですね。
作曲家のヨーゼフ・シュトラウスは工学技士でした。
指揮者の朝比奈隆氏は、阪急電車の運転士だったのですよね。若い頃ですが…
これはほんの一部。まだまだ調べれば出てきそうです。
 

 

  なにか通じるところが?

 

医学、化学、哲学、数学…
なにか音楽と通じるところがあるのでしょうか。
あまりにも出てくるので、なにか通じているように思えてしまうのです。
では、それはなんだと思いますか。
ぼくはどれにも通じていないのですが(中学の時は化学と数学は得意だったけど…)、
そういえば、音楽をしていると数学を感じるって、誰か言っていませんでしたっけ…
ぼくは…、べつに感じないかなぁ…
哲学や心理学は、もしかしたら音楽と通じるところがあるのかもしません。
音楽も、人の心に語りかけるものですからね。
 

 

  作曲家と指揮者、教育者

 

さて、では、音楽の中で複数の職能を持つ人は…
これは、いくらでも出てきますよね。
演奏家から指揮者、作曲家、編曲家に転身、また両立している人はたくさんおられます。
ところで、作曲、指揮はトロンボーンに多いと思われませんか。
日本人でぱっと思いつくだけでも…

宇宿允人氏、榊原栄氏、汐澤安彦氏、真島俊夫氏、角田健一氏…
丸谷明夫先生もトロンボーンですしね。

ほかにもトロンボーン出身の指導者さん、けっこうおられますよね。
どの楽器の出身者も挙げればおられるのでしょうが、トロンボーンはひときわ多い気がします。
ぼくも、指揮もしますし作編曲もしますしね…
やっぱり、音域的に真ん中あたりにいること、ハーモニーに明るくなること、それからあとは…
オケでは暇で、うしろからほかの楽器や指揮者を観察し放題なこと、

そんなことが関係しているのかなぁ、と思うのです。
 

 

  ひとつの職能に閉じ込める?

 

これ、日本人の発想なのかもしれませんが…
ひとつの職能、ひとつの枠に閉じ込めたがる、レッテルを貼って分類したがる、

そんなところってあるように思われませんか。
「あの人は指揮者じゃなくて作曲家だから…」とかいって敬遠してみたり…
そんなにラベルを貼らなくてもいいと思うのですがね…
ひとつのものだけに一途なことがいいんだ、みたいなおかしな感覚、あるのではないでしょうか。
でも、いろいろなことを経験したりいろいろな世界に触れたりすることで音楽に生きてくる、

相乗効果が起きる、
そんなことは少なくないように思うのです。

あれもこれもになりすぎるのも良くないかもしれませんが、

いろいろ経験することでプラスになることも少なくないように思うのです。

さて、いくつもの職能を持つ音楽家、あなたはどれだけご存じですか。