習得するとはどういうことなのか | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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楽器でもなんでも、なにかを習得するとはどういうことなのでしょうか。やり方や手順をおぼえる、たとえばコンピューターを使えるようになることって…。マニュアルやハウツーを暗記することなのでしょうか。鵜呑み?

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  丸暗記

 

なにかをおぼえるとき、いちばんオススメできないダメなやり方…
なんだと思われますか。
それは何なのか、何のためにやるのか、その意味もわからずただ丸暗記することです。
これ、はっきり言って最悪です。
意味もわからず暗記するくらいなら、なんにもおぼえない方が、まだマシです。
なんでもそうですが、無思考、丸暗記、これではいけません。
勉強だって、それでは身にならないでしょ。
 

 

  やり方を学ぶな

 

以前、こんな記事を書きました…

 


やり方は、学ぶものではなく考えるもの。
その考え方をこそ、学ぶべきなのだ。
ほんとうに、この記事に書いたとおりです。
やり方なんかを学んではいけません。
そのことの、いちばん根っこをわかっておくべきです。
それがいちばん大切なのです。
楽器でも、音楽でも、どんなことでも。

 

 

  歯車人間になるな

 

こんなことを言った先生がいたそうです…
『君たちは卒業したら社会の歯車になるのです。個性は要りません』…
さて、どう思われますか。
歯車…、なにも考えず、意思も持たず、

ただ言われたことを言われたとおりに忠実にこなす人間…
そんな人間は、たとえどんな社会であれ必要とされることはありません。
それならコンピューターでいいからです。コンピューターは間違えません。
でも、人間は、それではいけません。

なぜ、そうするのか、それはなんのためなのか、目的は、意味は…
それをわかっていなかったら、出来ないのが人間なのです。
たとえば楽器や音楽だったら、

ソルフェージュ出来てない音が当たったところで、それはただのまぐれです。
意味もわからず意思も持たずに出来たことなんて、ただのまぐれなんです。
せいぜいそんな程度のことしか出来ないのが、歯車人間。
ほら、役に立たないでしょ。
 

 

  考えて

 

大切なことはなんでしょうか。わかってきたでしょう。
意味をわかって、意図をわかって、理解して、意思を持って出来ること。
そうであって初めて、なにかが出来たことになるのです。
考え、意思、個性。
そういうものが、人間には必要なのです。
それを持ち合わせて初めて、人間は社会で役に立つし存在する意味があるのです。
そこが、コンピューターなんかとは全然違うところなのです。
それはもちろん楽器や音楽に限らず、です。
 

 

  身になる、手につく

 

さて、なにかをおぼえる、出来るようになる、習得するってどういうことなのでしょうか。
『身になる』とか『手につく』とかっていうでしょ。
身体がおぼえるのです。あたまでおぼえること、ではないのです。
わかっているけど出来ないことってありますよね。
わからないけど出来ることもある。
習得するということは、あたまでおぼえることではないのです。
それに、たとえ出来たとしても、あたまで考えてやっているうちはダメなのです。
やり方を、考える。それを身体がおぼえる。

さて、あたまと身体、ちゃんと働いていますか。