どうして再現できないのか | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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少し前に、『変化が定着するためには』という記事を書きました。元の木阿弥にならないためには、いい変化が継続されるためにはなにが必要なのか、そんなお話でした。さて、これ、個人で練習していてもありますよね。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 




前回の記事はこちら…

 

 

 

  個人レベルでも

 

個人練習をしていて…
昨日まで出来なかったことが、1日置いたら出来るようになっていた、
そんな経験ってないでしょうか。ある人も少なくないかもしれません。
そして逆に…
昨日出来たことが、きょうは再現出来ない、そんなこともあるかもしれません。
みなさんはありませんか。
さて、それってなぜなのでしょうか。
 

 

  プラン

 

たとえば、こういう意識でやったら出来たという、その意識。あるいは、プラン。
昨日はこれで出来たはずなのに、どうしてきょうは出来ないんだ…
そんなことがあるかもしれません。でも、
同じ意識で出来ないのは、ある意味当然なのかもしれませんよ。
なぜなら、昨日の自分ときょうの自分は違うからです。
同じプランで、同じ結果にならない、そんなことはよくあることだと思います。
だから、『昨日を再現しよう』ではなくて、『日々新たな意識で』臨むのがいいように思うのです。
もちろん、毎日ゼロから始めるわけではない。
でも、昨日の再現から始めるわけでもない。
 

 

  昨日とは違う

 

ほんとうにいろいろな要素が、昨日とは違うのです。
体調だったり気候だったり、心理状態だって昨日とまったく同じではないですよね。
たとえば睡眠時間が毎日まったく同じ人って、いないと思うのです。
イメージや、意識も少しづつ違うでしょうし、厳密にいえば楽器の状態だって少しづつ違う。
たとえばグリスって、今の時期だと1ヶ月もしないうちに劣化してしまうのですよ。
だから、同じやり方同じプランで同じ結果にならないのは、ある意味当然なのです。
 

 

  身体の自動機能

 

昨日、意識してやっていたこと、それはもうきょうは、身体が自動的にやってくれている、
そんなことだってあると思うのです。
ならそれを、昨日と同じように意識してやってしまうと、どうなるでしょうか。
やりすぎてしまうか、かえって違う状態になってしまうか、ですよね。さらに、
昨日と同じ意識でやっているつもりでも…
昨日これでうまく行った記憶が強いと、無意識に、それを過剰にやっていたりすることも…
どんなものでもそうですが、世の中に、やればやるほどいいなんていうものはありません。
あらゆるものには、ちょうどいいところがある。
やり過ぎはいけません。
 

 

  練習って

 

練習ってなんのためにするのでしょうか。
それはいろいろあるのでしょうけど…
意識してやれていることを、意識しないでも出来るようにするという目的もあると思うのです。
意識して再現する、それではいけないのです。最終的には、ね。
それがどんなに正しく理にかなっていたとしても、考えてやっているうちはダメなのです。
無意識の領域に落とし込んでいく、そんなことも、練習の目的なのだと思うのです。
再現ではなく、日々新たに…

さて、昨日の再現にこだわりすぎてはいませんか。