人の心を動かす演奏はどうしたら出来るのか | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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誰かの演奏を聴いて心動かされたことはありますか。その演奏のなにが心に響いたのでしょうか。技術でしょうか、音色でしょうか、それとももっとほかの何かでしょうか。そういう演奏はどうしたら出来るのでしょうか。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  心を動かす演奏

 

心を動かす演奏、心に響く演奏、感動する演奏…
みなさんは、そういうものを聴かれた経験はありますか。
いや、そういうもの、ではなく、それを聴いて揺さぶられる感性を持っていますか。
心動かされる演奏って、どういうものなのでしょうか。
技術がすごいのでしょうか。音色が美しいのでしょうか。
もちろん、そういうものに心動かされることもあるかもしれませんが、
感動というのは、それとは違うものがもたらしてくれるものだと思うのです。
 

 

  なにに心動かされるのか

 

では、一体なにに、心動かされるのでしょうか。
訴えかける力、説得力とか、音楽の大きさ(音の大きさではなく)とか、流れの大きさとか…
なんだか分析できそうもないもの、魂が直接訴えかけて来るようなもの…
ただきれいにていねいにまとめ上げられただけの演奏と、なにが違うのでしょうか。
どうすれば、人の心に訴えるような演奏が出来るのでしょうか。
人間性でしょうか、それとも性格?
どう思われますか。
 

 

  人間性?

 

演奏には、その人の人間が表れる、という人がいます。
そう思います。
でも、なら、積極的な性格の人はそういう演奏をするのかというと、どうでしょう。
寡黙でおとなしくても、楽器を持つと人間が変わる人だっていますよね。
ペンを持つと性格が変わる、ハンドルを持つと性格が変わる(怖)のと似ていますね。
だから、そういう表面的な『性格』ではなくて、もっと深いものが出てくるように思うのです。
心を動かす演奏をするために性格改造、っていうのは、だからちょっと違うように思うのです。
人生経験はいろいろあったほうがいいのかもしれませんが…
 

 

  どうしたら…

 

ではどうしたら、人の心を動かす演奏、音楽的な深さのある演奏は出来るのか…
分析すること、でしょうか。
真似すること、でしょうか。
ひたすら練習すること、でしょうか。
それとも、聴き込むことでしょうか。
人生経験を積むこと、なのでしょうか。
恋をすること?
恋は、音楽を変えることもあるかもしれませんが…
まず、人の心を動かす前に、心を動かされた経験は、あるのでしょうか。
 

 

  自分の中にあるものが

 

演奏、だけではなく創造的なものって、自分の中にあるものが形になって出てくるのだと思います。
自分の中にないものは、決して出て来ない。
だから、誰かを感動させるものを創り出すためには前提として、自分が感動した経験があること、
それをどれだけ持っているのか、だと思うのです。
人の心を動かすような説得力のある演奏をしたいと思うのであれば、まず、
人の演奏を聴いて心を動かされる経験を、たくさん積む必要があると思うのです。
とにかく感動するような演奏(といってもさまざまなものがあります)に、たくさん出会うこと。
やはりそれしかないように思うのです。
そして、そういう経験を積んでいくことによって、感動の質も深くなり多様になっていく。
創造って、自分の中にあるものが出てくるのです。

さて、あなたは感動、してますか。