論理的な考え方の大切さ | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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なにかに取り組む時、うまくいくやり方を論理的に考えたり学んだりする方ですか。それともひたすら実践して試行錯誤する方ですか。どちらも必要だとは思うのですが、論理的な考え方の大切さをこのごろ感じるのです。

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  速く走ること

 

レースをしていた時のこと…
もちろん速く走れないと、いいタイムを出せないと、上位に行くことはできません。
どうすれば速くなると思いますか。
とにかくアクセルをたくさん長く開けて、ブレーキを踏む時間を出来るだけ短くする…
今思えば、そんなことしか考えていなかったような気がします。
だから、トップと1秒も差があったのですよね…
ときにはブレーキを使った方が速いコーナーもあるし、

アクセルをたくさん開ければ速いとも限らない。
それはなぜなのか、

そこのところを論理的に学ぶことは、やっぱり必要だったなぁ、と思うのですよね…
でもこれ、楽器も同じです。
 

 

  思い込み

 

たとえば…
「とにかく息をたくさん流してたっぷり鳴らせばいい音が出るんだ」…
そんなふうにしか考えていなかったらどうでしょうか。
それが間違っているとは言いませんが、
それではうまく行かないことや、望むような結果にならないことだってあると思うのです。
「とにかくたくさん練習すれば…」だってそうです。
場合によっては、練習すればするほどダメになるようなことだってある。
さて、なにが足りないのでしょうか。
イメージ?
もちろんそれも大切だと思うのですが、さらに…
 

 

  論理的な裏付け

 

やっぱり論理的な考え方や裏付けって、大切だと思うのです。
管楽器だったら…
『なぜ音は出るのか』といった、科学的物理的裏付け。
また、身体の仕組みや構造、動きについての知識。
そういうものが解決してくれることって、じつは少なくないように、このごろ思うのです。
とはいえもちろん理屈ばかりになったり、それが独り歩きするようでもいけませんが…
 

 

  マウスピースの圧力

 

最近感じたこと…
金管楽器では、マウスピースの適度な圧力が必要ですが、これはどんなふうに為されるのか…
人間の頭部の重さは体重の約8パーセントなのだそうです。
体重50kgの人なら、約4kg。
そして頭は、脊椎の上でバランスしている(AO関節)。
あたまを前に傾けると、前方に重さがかかりますよね。
あたまをその位置で維持してあげるためには、

あたまが倒れ込まないように支える筋肉が働いている。
それをほんのちょっとだけ緩めてやって、

その分、腕の筋肉を使って楽器をくちびるに押してあげる。
マウスピースの圧力って、そんなふうにしてつくられるのではないでしょうか。
この動き、仕組みが腑に落ちたとき、理にかなった自然な動きが出来るように思うのです。
しかしこれについては、さらなる観察が必要だとは思いますが…
 

 

  いろいろな考え方

 

世の中にはいろいろな理論や考え方があり、相反するように見えるものもあります。たとえば…
相反する力を拮抗させることで、支えが出来たり安定を生み出したり出来るのだと考える人と、
反対向きの力を拮抗させることは不要な緊張につながるので避けるべきだと考える人といます。
どちらの考え方も、それでうまくいっている人がいるから出てくるものだと思うのです。
そして、たとえばそのどちらの考え方が役に立つのかは、人によって違うと思うのです。
でもどちらにしても、試してみたり考えてみたりする方が、進歩する可能性がある。
少なくとも、なにも考えずただやみくもに反復するよりは、いいように思うのです。
 

 

  根性や物量ではなく

 

ともするとわれわれは、理論だとか論理的なものだとかを敬遠しがちなように思います。
でも、それらはじつは思ったよりもずっと役に立つ、大切なものだと思うのです。
もちろん、理屈だけが独り歩きするのではいけません。
それが腑に落ちて初めて、役に立つ。
だから、そういうものを学んでいくことって大切なのですね。
ただたくさん練習するだけ、とにかく根性で…、ではなく。

そしていちばん大切なことはきっと、いい音、いいイメージを自分の中に持っていること。

さて、論理的な考え方、持っていますか。いい音、自分の中にありますか。