和声の話 | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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音楽大学の学生さんなら、和声を学ばれていると思います。得意ですか、それとも苦手ですか。一般の人たちにとっては、『和声学』と聞いただけでなんだか難しいもののように思われるかもしれません。さて、これって…

こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 


 

 

  和声課題

 

きょうは和声学講座をやろうというわけではありません。
そんなのつまんないでしょ(爆)
和声って、こんなことをやるんですよ。
たとえば冒頭の楽譜。
声部(パート)が上からソプラノ、アルト、テナー、バスとあるのですが、

そのバスだけが書いてある。
これにソプラノ、アルト、テナーをつけて、ハーモニー(四声体)を完成させる。
解答例(和音記号は省略)。



間違ってないですよね?
逆に、ソプラノだけが書いてある問題に、ほかの声部をつけていくのもあります。
 

 

  どうやって…

 

大学の頃、和声の課題を解くのにみんなどうやっているのかと見ていると、
1拍目の和音を書いて、2拍目の和音を書いて、次の小節の1拍目を…
つまり、1拍ずつ、縦に書いて行っているんですね。
それを見ていて、そんなの面倒くさいじゃん、と思ったのですよ。
なので、『こう動けば禁則(というのがあるのです)に触れない』という動きの法則を見つけて、
まずソプラノを書いて、アルトを書いて…、って、横に書いて行ったんですねぼくは。
そう解くのが正しいのかどうかは知りませんよ。でも、その方が早いし。
みなさんどうですか。そうやって書きません?
ちなみにここでも、『移動ド』がとても役立ちました。
 

 

  和声って

 

さて、和声ってなんでしょう。
ウィキブックスによると…
『音楽を構成する縦の響きと横の響きの関係を学ぶ学問』なのだそうです。
どんなふうに書いてもいいわけではなくて、いろいろと面倒な『禁則』があるのですよ。
平行八度はダメだの平行五度はダメだの導音重複はダメだのDS進行はダメだの、

そんなのが、やたらたくさんある。
たとえばDS進行っていうのはドミナントからサブドミナントに行くことで、これ、やってはいけない。
でもね、音楽を聴いているとたまに発見しますよね。
「あっ、今の、DS進行!」
でも、それがおかしいか、違和感があるかといったら、そうではない…
 

 

  規則って

 

これ、和声に限らないと思うのですが…
法則や規則なんていうものには必ず、例外や当てはまらないこともあるのですよね。
それは『あるひとつの条件下でのもの』なのです。
たとえば大昔には、増四度の音程が禁止だった時代だってあったわけでしょ。
悪魔の響き、でしたっけ。
それを、時代が過ぎると、たとえば属七の和音なんかで音楽に取り込んだ…
規則にも法則にも例外はあるし、それは時代とともに変化するもの。
和声に限らず、どんなものでもそうですよね。
ジャズ和声ではLIL(ローインターバルリミット、詳細は省略)という禁則があるのですが、
逆にそういう響きが欲しい時にはそう書けばいいのですよね。
ひとつのものを学ぶことで、それに『囚われる』のではなく、そこから応用出来るようにする。
つまりはそういうことだと思うのです。
 

 

  和声講座

 

和声の問題に挑戦したい方は、こちらのサイトをオススメしますよ。

 


って、あんまりやってみたことがないんですけども。

さて、和声、あなたは得意でしたか。