1994年に開館の三井住友海上しらかわホールが、2024年に閉館するというニュースが流れました。
三井住友海上はビルごと売却するようで、ホール存続は難しい状況のようです。またホール閉鎖…
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
しらかわホール閉館
しらかわホールのインフォメーションはこちら。
『経営状況や今後の維持・修繕費等を勘案し』とあります。
そんなに経営状況が良くなかったのでしょうか。
それとも、母体の会社自体の経営が良くないのでしょうか。
讀賣新聞
朝日新聞
しらかわホールは、地下鉄伏見駅からほど近く、オーケストラが定期公演にも使ったりするホール。
ぼくも何度も演奏したことがありますが、席数700席弱の、とてもいいホールだったのですが…
なんとかどこかの企業か自治体（名古屋市はムリかな…）に名乗りを上げてほしいと、
わずかな期待も持つのですが…
名古屋のホール事情
名古屋市のホールは、小規模ホールやサロンも含めると多くあります。
文化小劇場という名のいろいろなタイプのホール（300～400席）が各区にひとつずつあったり、
電気文化会館（395席）や宗次ホール（310席）、また、サロンになると、
HITOMIホール（110席）、5R Hall & Gallery （100席）、それから、
ドルチェ・アートホールNAGOYA（120席） など、豊富です。
しかしそれらはみんな、400席にも満たない小規模ホール。
500席以上のホールとなると…
名古屋国際会議場センチュリーホール（3,000席）
愛知県芸術劇場大ホール（2,480席）、コンサートホール（1,800席）、
名古屋市民会館（日本特殊陶業市民会館）大ホール（フォレストホール、2,296席）
同、中ホール（ビレッジホール、1,149席）
名古屋市公会堂（1,552席）
ウィルあいちホール（800席）
青少年文化センターアートピアホール（724席）
名古屋市芸術創造センター（640席）、そして、
三井住友海上しらかわホール（693席）
この、10ホール。
ただ、その中で、音楽用として質が高いと言えるのは…
芸術劇場コンサートホール、市民会館大ホール、しらかわホールの３つくらいだと思うのです。
これって、いかにも少なすぎではないでしょうか…
ホール閉鎖問題
かつて名古屋には、このほかにも、1000席以上の中規模ホールがありました。
愛知厚生年金会館（1,666席）
経営状況、稼働率は良かったにもかかわらず、2010年、政治的理由で売却、取り壊し。
愛知県勤労会館（1,488席）
老朽化を理由に県が手放し、名古屋市が買い取る話が進んでいたのに、
河村市長が難色を示し、2013年、取り壊し。
「そんなことは民間でやってくれ」だそうで…
説明会にも出ましたが、いかにも文化に関心のない自治体の対応という感じでしたね…
勤労会館は、かつては吹奏楽コンクール県大会の会場にも使われていました。
また、名古屋市民会館（日本特殊陶業市民会館）にも改築の話があって動向から目が離せません。
中規模の音楽専用ホール
1,000～1,500席程度の音楽専用ホールって、もっと必要だと思うのです。
オーケストラが定期で使えるようなホール。名古屋には少なすぎるように思います。
そして小規模ホールも…、文化小劇場はどこも稼働率が高く、簡単には取れませんよね。
総じて会場は、まだまだ少なすぎるように思います。
そこへ来て、寝耳に水の、今回のしらかわホール閉館のニュース…
さて、今の名古屋の状況、みなさんは、これでいいと思われますか。仕方ないと思われますか。
（1/20一部加筆）