新型コロナと部活動改革と働き方改革と | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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今回の感染症で学校がずっとお休みになっていて、なかなか先の見えない日々が続きます。

で、その件と、部活動改革と働き方改革、これをごっちゃにして語る人もいるようですね。

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

いろいろな話をごっちゃにして…

学校がずっと休みで再開できない、もちろん部活動もできない…。

これと、部活動改革と働き方改革、これらをごっちゃの問題として語っているのを、先日見ました。

そして、なんだか文科省までも、『学校再開に向けて(Q&A、通知等)』の中にある、

『新型コロナウイルス感染症に対応した小学校,中学校,高等学校及び特別支援学校等における教育活動の再開等に関するQ&A』という、なんだか長ったらしい名前の文書の中で、こんなことを…

長くなりますが、引用しますね。

 

部活動に関する業務は、従来から、教師の長時間勤務の主な要因の一つであるとの意見があることや、感染拡大防止の観点から、従来よりもきめ細かい部活動の管理が教師 に求められることを十分に考慮し、学校の管理職においては、ガイドラインに準拠した活動時間や週休日を設定したり、部活動に係る校務分掌において教師の業務量や意向を踏まえた配慮を行うなど、部活動が教師に過度な負担とならないよう十分な配慮をお願 いします。
 
また、学校の設置者においても、部活動における感染防止対策を講じるとともに、学校の働き方改革も十分に考慮して、部活動指導員の配置、合同部活動の推進、部活動の段階的な地域移行、地方大会の見直しなど、教師の負担軽減に資する部活動改革を積極的に実施していただくようお願いします。

 

そもそも別の問題

部活動改革と、教師の働き方改革と、今般の感染症の問題は、本来まったく別の問題であるはず。

この文書、なんだかどさくさに紛れて、それらを一緒くたにしてしまおうという印象を受けるのです。

そして、これに乗じてあわよくば部活動をつぶしてしまおうというような意図も、見えなくもない…

うがった見方をすれば、ですけども…。

 

複数の、本来は別々の問題であるはずのモノをごっちゃにしてしまうと、問題はさらにややこしくなって、

糸がからまってほどけなくなってしまうだけです。

以前にも書きましたが、それぞれの問題を超簡単に整理してみましょうか。

 

部活動改革

部活動改革って、本来は、スパルタ指導や体罰、精神論に頼った旧態依然とした指導や練習、

連日夜9時10時まで練習するような、過度な長時間練習や、

大会の結果ばかりを過度に追い求めるような傾向を改善しようという動きであったはずですね。

つまり、健全な部活動をしましょうよ、

吹奏楽など音楽系の部活動でいったら、健全な音楽をしましょうよ、ということであったはずですよね。

 

 

働き方改革

教師の働き方改革、これは、長時間労働やタスク(仕事)の増加で、教師の負担が増えている、

これをなんとかしましょうよ、ということ。

たしかに、教師ってほんとうに大変だと思います。少なからずその姿を見てきましたから…。

でも、それはなぜなのでしょうか。昔は今ほど大変ではなかったのでしょうか。

だとしたら、近年増えてきたタスクって、何なのでしょうね。以前もブログに書きましたけれども…

保護者対応や、業務のIT化(IT化して業務が増える?)、その他いろいろあるのでしょう。

でも部活動は、昔からありましたよね。それが急に槍玉に上がることに、とても違和感を持ちます。

 

新型コロナ問題

これはご存じの通り、いかに感染症の拡大を防ぐか、という問題ですね。

人との接触を避けて、その広がりを抑えていくということ。

 

整理して考えようよ

さて、これら3つの問題は、それぞれまったく別々の問題であるはずです。

ごっちゃに片付けるべき問題ではないのです。

短絡的な発想や、まず先に結論があるような考え方、面倒なモノはなくしてしまえ的発想、

そういう思考の文科省や教育委員会のみなさん、見てはいないでしょうが、もし見ていたら、

よく反省し、悔い改めるようにお願いしますよ。

 

校則で『マスクは白に限る』という話を、先日読みました。

それは、先生が教育委員会の言いなりにならざるをえないところに問題があるのだと…。

そういう旧態依然とした考え方や組織、そろそろなんとかした方がいいんじゃないでしょうか。

大切なことは何なのか、そして、一体誰のためにやっているのかをよく考えなさい教育委員会!!

 

さて、みなさんは、本来べつべつの問題であるはずのことをごっちゃにしていることってありませんか。