高校生の頃のぼくに足りなかったもの | フクロウのひとりごと

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愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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高校でトロンボーンを始めた福見少年、吹奏楽部で一生懸命練習していたのですが、なかなか上手くなりません。

さて、なにが足りなかったのでしょうか。思い出して書いてみますね。
 
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 
 
一生懸命練習していたのですが…
 
ぼくはトロンボーンを始めたのは高校からです(中学ではテューバを吹いていました)。
高校生の頃、毎日ロングトーンやリップスラー、タンギングやスケールなど、
結構ちゃんとしたことを一生懸命練習していたと思うのですが、
でもヘタクソだったのですよ。
なにしろとにかく音が、ね。
ほんとうに貧相な薄っぺらぺらの音でした。
しかも当時は、そんな自覚すら、あんまりなかったのですよね…
では、一体なにが足りなかったのでしょうか…
 
 
 
なにが足りなかったのか…
 
なにしろ鳥取の田舎だったので、プロオケなどありません。
ナマでオーケストラを聴いたのは、高校2年生の時のN響1回だけ。
(それはそれはすごかったのですけどね…)
個人レッスンにはついていたのですが、ユーフォニアムの先生でした。
ユーフォニアム吹きとしても先生としても素晴らしい方だったのですが、
でもトロンボーンは吹いてくださらなかった…。
吹奏楽部にはトロンボーンの先輩はいず、他校との交流もほとんどなかった…。
レコードから聴こえるスローカーのすごい音は、自分の吹いている楽器とは別のものという感じだったし、
とにかく本物の音を知らなかった、自分の中に理想の音を持っていなかったのです。
 
 
理想の音があったなら
 
理想の音、理想の演奏が具体的な形として自分の中にあったなら、
たとえどんなことを吹いていたって、そこに近づいていけるでしょう。ちょっぴり極論ですが…。
自分の中に理想の音を持っていなかったなら、
たとえどんなふうにどんな練習をしたって、上達することはないでしょう。
方法論だって、もちろん大切です。でも、なによりもまずは、
理想形が自分の中にあるかどうか。それがいちばん大切なことだと思うのです。
それが、高校の時の福見少年には決定的に足りなかったのですね…。
 
 
インプットは大切だ
 
では、自分の中に理想形を持つにはどうしたらいいのでしょうか…
とにかく多くの刺激を受けることです。いろいろな音に触れることです。いろいろな演奏を聴くことです。
たくさん、できればナマで。
そんな中から、自分の理想を見つけていく。
理想、向かう先が見えているということは、かくも大切なことなのです。
理屈ではダメなのです。
インプットなくしてアウトプットなしです。
 
 
 
言われたって変わらない
 
たとえば高校の頃の福見少年に、
「音が貧相だから、もっともっと太い響きのある音を目指しなさい」
って言ったとします。さて、変わるでしょうか…
変わらないでしょうね。
むしろ、変なことをしておかしなことになる可能性すらあるでしょう。
その理想の音が自分の中になければ、どれだけ具体的な言葉で人から言われたって、変わらない…。
その音が自分の中にあることが必要なのですね。
 
 
なにをやるのか、ではなく
 
『もっと○○な音になるにはどんな練習をしたらいいですか』
というような質問をいただくことがあります。
○○は、たとえば『もっと太い響きのある音』とかね。
でも、なぜそう思ったのかな、と思うのですよ。
「もっと○○な音を出しなさい」って先生か先輩か誰かに言われたのかな、って…。
であるとしたら、どんな練習をしたって変わらないでしょうね。
それよりも、その『○○な音』を自分の中に持つこと。
いろいろ聴いて触れて、見つけること。
それが、実は大切なのですね。
 
理想、行き先があるから上達できる。成長できる。
(ダメ出しが成長に寄与しないのは、そこには理想がないからなのです)
さて、自分の中に理想の音、持っていますか。