聴く人に伝わる演奏って… | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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表現する、演奏によってなにかを伝えるってどういうことなのでしょう。

以前ツイッターで、はっとするようなツイートを見つけたのです。

 

こんばんは。

トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。

 

 

本質を提示すること

 

こんなツイートです。

 

 

どう思われましたか。

音楽を聴いて、感じ取って感動することは大切なことだと思います。

でも演奏するときは、その自分の感動を伝えてもお客さんは感動してはくれないのです。

では何に対して感動するのか…、それは、本質に触れることだ、と。

だからまず、演奏する側には本質が見えている必要があるのですね。

 

 

 

役者さんは…

 

さて、役者さんが芝居をするとき、たとえば、とっても悲しい場面を演じるときは…

どうすると思います?

悲しい気持ちになるのではなく、その元、その出来事を、具体的に思うのだそうです。

そんなことを聞いたことがあります。

たとえば、恋人と別れた悲しみを演じる場面であったなら、

どんな恋人で、どんなふうに別れて、その別れた時のシチュエーション、話した言葉、声のトーン…

そんなことを自分の中でどんどん具体的に作っていくのだそうです。

悲しいのは『結果』なのですね。決して、それが元ではないのです。

 

 

心を込めて?

 

似たような話を書きますね。

よく、『心を込める』という言い方を耳にすることがあります。

たとえば、「心を込めて演奏しよう」とか。

あるいは『気持ちを込めて』も同じですね。

でもそれって、具体的にどうするのでしょうか。

考えてみてください。どうすれば出来るのでしょうか。わかりますか。

きっと誰も、その方法について説明できないのではないでしょうか…。

『心を込める』、『気持ちを込める』、いい言葉だと思います。でも、

心や気持ちというのは、『込める』ものではなく、結果的に『込もる』ものだと思うのです。

 

 

 

個性を出す?

 

もうひとつ。

個性を出す、自分らしさを出す。

たとえば、『自分らしい演奏』、『個性的な演奏』…

どうすれば出来ると思いますか。どうしたら、演奏に個性が出せるのでしょう。

独自の解釈をする? 誰もやらないようなことをする?

さて、どうでしょう。

そんなことをしたら、むしろ演奏が奇異で滑稽なもの(要するに変なもの)になるだけですね。

そういう余計なことをするのではなく、その曲と正面から向き合って、本質を見据えて音にする。

そうすることでかえって、その人のほんとうの個性が出る。

個性なんていうものは、出すものではなく、結果的に『にじみ出る』ものだと思うのです。

 

 

自分を伝える?それとも…

 

前にも書いたと思うのですが、演奏って、大きく2種類に分かれるように思えるのです。

『自分』を伝えようとしているものと、『音楽』を伝えようとしているもの。

自分、自己顕示、自分の思い、自分が感動したこと、自分の音、自分の個性…

そういうものを、一生懸命伝えようとしているように思われる演奏。

それは、『聞いて聞いて!!』って言っているみたいな演奏。

もう一方は、むしろ自我を出すことには関心がない。

その曲と真剣に純粋に向き合って、その曲世界を音で具現化しようとしている演奏。

さて、どちらの演奏が、聴く人をほんとうに感動させるのでしょう…

本質と向き合う、大切なことだと思います。

 

さて、あなたは演奏によって何を伝えたいですか。