コンクール、普段と違う大きなホールで本番。
ステージに上ったら,まず、なにをしますか?
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
舞台袖で、あるいはステージ脇の通路で前の団体の演奏が終わるのを待って、
暗転になったら移動開始。
楽器を持ってステージに上がって、楽譜を譜面台にセットして…
演奏が始まるまでの時間。どうしますか?
楽譜を見つめる? それとも、楽器を見つめる? しずかに精神集中?
ホールが広すぎて…
ところで、広いホールで吹いたとき、なんだか自分たちの音がさみしい感じがしたこと、ないですか?
ホールが広すぎて、音が満たせない感じ。さみしい感じ…。
じゃあ、なにが足りなくて、こうなるの?
音の大きさ?
それとも、響き?
そんなふうに分析できたり説明できたりするものではないと思うのです。
一体なにが違うのか、それはよくわからないけれど、ハコ(ホール)に合う音ってあるんですよね。
じゃあ、それを出すためにはどうしたらいいの?
空間を認識する
ホールのステージに上がったら、ホールのいろいろなモノに意識を向けてみる。
壁や、照明や、反響板、客席や、非常口の明かりや、天井の高さ…
色や、形や、質感や、明るさ、ステージの床や平台の色あい、広さ、距離…
そうやって、ただいろいろなモノを見て、意識に入れる。身体に入れる。認識する。
すると不思議なことに、そのホールや場所に合った音に、たんだんなっていくんです。
もしかしたら、すぐにはできないかもしれない。
でも、その空間や入れものを認識していれば、自然に変わっていってくれる。
だから、少しても早く、その空間、場所に合った音になるために、
その空間、場所を、よーく意識に入れる。認識する。
といっても、ただ、いろんなところをボーっと見ておくだけでOK。
ホール練習する意味は、こういうところにもあるのですね。
音って空間に広がっていくもの
『こんなに広いんだから大きく吹かなきゃ…』
『支えをいっぱい使って…』
『2階席に飛ばすように…』
『いつも以上に響かせて…』
『いつも以上に息を出して…』
残念ながら、どれも力みにしかなりません。
むしろ、逆効果。
それよりも、今、自分たちがいる空間をただ認識して、自分の自動機能に任せる。
自然に、ただ任せる。それ以上なにもしない。
音って、飛ばしたり飛んでいったりするものではなくて、空間に広がっていくものです。
ステージに上がったら、その空間にあるいろいろなモノに意識を向けてみましょう。

