ステージセッティングの話 | フクロウのひとりごと

フクロウのひとりごと

愛知県在住のトロンボーン吹き、作編曲家、吹奏楽指導者。
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きょうはちょっとマニアックなお話です。

オーケストラや吹奏楽のステージを組む時のお話。
 
こんばんは。
トロンボーン吹きで作編曲家、吹奏楽指導者の福見吉朗です。
 

ステージは尺貫法

ステージで使う長さの単位って、なぜか尺貫法なのです。
1尺(いっしゃく)は約30cm。
1間(いっけん)は6尺(約180cm)。
1寸(いっすん)は約3cm。10寸(じゅっすん)で1尺。
ちなみに、能舞台の寸法は3間×3間。
 
あと、客席から見て、ステージの左手側を『下手』(しもて)、右手側を『上手』(かみて)と言います。
ステージの幅を、『間口』(まぐち)と言います。
 

平台のサイズは

ひな段を組むのに使う板を平台(ひらだい)といいます。これのサイズも、この単位で呼びます。
4×6(「しぶろく」と呼びます)は、4尺×6尺(約120cm×180cm)。
6×6(ろくろく)は6尺×6尺(1間×1間、約180cm×180cm)。ちなみにこれが『一坪』。
3×6(さぶろく)は3尺×6尺(約90cm×180cm)。畳のサイズ。
ちなみに軽トラの荷台は、畳が乗るようにこのサイズになっているとか…。
ほかにも、2×6(にんろく)や4×4(よんよん)4×3(よんさん)、3×3(さんさん)などあります。
平台の厚さ(高さ)は、4寸(約12cm)。
 
高さを上げる箱は、箱馬(はこうま)といいます。
サイズは、多くは6寸×1尺×1尺(約18cm×30cm×30cm)です。
 

ひな段の組み方って

オーケストラや吹奏楽のひな段、管楽器だとたいてい奥行き4尺(約120cm)で組まれます。
『しぶろく』や『よんさん』の板を並べて組まれるのです。
でも、トランペットやトロンボーンだと、前に長いから、それではちょっとだけ狭いです。
もうちょっと奥行きが欲しいのです。だから、できれば1間で組んでね。。
木管楽器だと逆に、あまり離れると嫌かもしれないですね。
合唱だと、1段の奥行きは2尺がいいですね。
 
じゃあ高さはどれくらいがいいのでしょう…。
以前、オーケストラで、ひな段3段の高さが1尺2尺3尺で組んであったことがありました。
つまり、一段あたりの高さが約30cm。
高すぎです! ひなまつりじゃあない(-_- )
理想的には、一段目が7寸、二段目が1尺4寸、三段目が2尺1寸…、が良いです。
つまり一段あたりの高さが約21cm。
1尺4寸は、箱馬を使えばできますね。2尺1寸も、開脚というものを使えばできます。
でも、7寸上げるには…、平台の厚さが4寸だから、3寸の積み木みたいなものがないとできません。
ホールによっては、これがあるのですよ。
少し低くてもいいのなら、一段目が4寸(平台ベタ置き)、二段目が1尺、三段目が1尺4寸もアリです。
 
ところで、どうしてわざわざひな段を組むのか…
指揮者を見やすいように、奏者間でアンサンブルしやすいように、ですね。
 

どんなことに気をつけて組むの?

やっぱりまずは安全第一です。
くれぐれも崩れたりしないように、継ぎ目には金具を入れ、箱馬とはガムテープで固定したりします。
いちばん上の段の後ろには、落ちないように木の棒みたいなのを固定します。
そういえば、いちど本番中に、ひな段から後ろに落ちた人がいましたね(*_*)
 
それから、導線も考えます。
必要ない段差は、できるだけ作らないようにします。
とにかく安全第一です。
 
どれくらい幅が必要かも考えます。
1間(約180cm)の幅に2人乗ったら狭いです。
1人分の幅が4尺弱くらいでしょうか…。
ミュートや小物を置くスペース、テューバだと楽器を置くスペースも必要ですね。
 
それから、コントラバスなど、高さが必要でなくてもあえて平台を置いたりもします。
チェロやコントラバスは(コントラバスクラなども?)、床も楽器の一部ですからね。
 
あと平台もですが、舞台全体を見たとき、片側に偏ったりしないように、
まず最初にセンター(舞台の中心)をチェックします。
指揮台は当然、舞台の左右中心に置きます。
もちろん事前に図面を書いて、寸法の見当をつけておきます。
 

平台以外には…

平台が組めたらイスや譜面台を並べるのですが、その前に、
大物打楽器は先に入れてしまいます。
 
それから、前後の列は互い違いに並べます。
たとえば1stフルートと1stクラ、1stトランペットが縦に一直線、なんて配置にはしません。
どの席からも指揮者が見えるように、アンサンブルに支障ないように並べます。
実際には、いちばん最初の舞台図のようには並べない、ということですね。
 
そして、本番の途中で配置を変えるようなときは、必要に応じて『バミリ』をすることもあります。
カラーのビニールテープで、ステージに目印をつけるのです。
 
それから木管楽器などの持ち替えイスを配置したり…
あとは、小物(リードケースとか)を置くのには箱馬を使ったりもします。
 
 
というわけで、なんだかムダにマニアックに長くなっちゃいましたけど、
ステージをつくるのにもいろんな人ががんばってくれているんだ、ということがちょっとでも伝われば…
プロのステマネさんには突っ込まれそうですが(^_^;