吹奏楽コンクール課題曲スコア,少しずつ読み始めているのですが…
マーチ・スカイブルー・ドリーム。
解説は解説でまた書きますが…
スコアに,作曲者の矢藤学さんによる解説があります。
『テンポは終始一貫した設定であること』
『場面ごとに表情をつけること』
我が意を得たり,と思いました。当たり前のことではあるのですが…
マーチは元々,歩くための音楽。だからテンポ一定は前提なのです。
もちろん楽譜に rit.など指示がある場合は別です。
安定したテンポで,つまり最初から最後まで一本筋が通った中で,
場面の変化や表情,表現,歌をつくるのが,コンサートマーチ。
場面の変化を意識する余り,筋が通らない演奏って多いと思うのです。
この曲,ハーモニーを見ていくと,とてもきめ細かです。
それに,お洒落です。
フラット9th,ハーフディミニッシュ,sus4,M7…
そのそれぞれは,1つだけ取り出せばただの和音ですが,
流れの中で生かされている。
それから、余計なアーティキュレーションが書いてない。
アクセントは一部の楽器にわずかだけ、
スタッカートとテヌートはひとつもありません。
たとえばマーチ低音のあたまうちは、4分音符でも短く吹くのがあたりまえですよね。
スタッカートが書いてなくても。
それをわざわざ書いてしまうと、普通に吹いたらいいのか、それ以上にことさら短く吹くべきなのか、読み取れなくなってしまいます。
ついつい書きたくなるんですけどね…
書かなくてもわかることは書かない。
潔いですね。気持ちがいいです。
トリオのトランペット、『con sord.』の指示だけで種類の指定がない。
ぼくならカップミュートを試してみたいですね。
『Animato』や『Grandioso』なんて出てくる。
でも、テンポはもちろん変わらない。
「ここはグランディオーソだから堂々と吹くんだよ!!」
なんて合奏で言ってる場面が目に浮かぶようですが…(^_^;
今の世の中、楽語の意味くらい誰でも調べますよ。そうじゃなくて…
矢藤さんはどんなイメージでどういう思いで 『Grandioso』と書かれたのか、
そこに深く思いを馳せ、それを伝えるのが指揮者の仕事だと思いますね。
シンプルでよくできた、課題曲マーチの中では秀逸な曲だと思います。