一昨日の記事『悪いところをみつけて直す!?』を書いて、思い出したことがあります。
もうずいぶん前の話ですが…
あるバンド、コンクールで取り組んだ曲に、ある楽器のソロがありました。
まだ1年生だったその子の練習を何度か見ていたのですが…
ある日、そのパッセージを吹いた彼女は、なんだか不満そうな顔です。
そんな彼女に、何か伝える代わりに、訊いてみました…
「今のは、なにが不満なの?」と…。
「この音がちょっとかすれたし、この音はちょっと遅れたし、この音がちょっと低かったし…」
うーん、、そんな目先の些末なことの指摘など、ぼくは一度もしたことはなかったのですが…
それを聞いて彼女にその時なにを伝えたのか、もう忘れてしまいましたが…
でもそれから、いろんなことを話しました。
『音楽って、何のためにあるんだと思う?』
なんて話も…。
もちろん、そんな話に唯一の正解なんてありません。
でも、考えてみてほしかったのです。
もし、悪いところを見つけて直せば、いいソロができるのであれば、
全部の音がきちんと並べばそれでいい。
でも、それだけでは音楽ではないわけでしょう。
もっと大事なことがある。
それに、『悪いところを見つけて直す』っていう発想しかないと、
目先の些末なことばかりが気になると思うんですね。
そのもっと奥にあるものを見落とす気がするのです。
悪いところを見つけるのだって、それを起こしているのは何だろう、っていう見方が必要だと思うのですよ。
機械だったら、壊れたところを直したり部品を取り替えたりすればいい。
でも音楽は、演奏は、そういうものじゃない。
目先の些末なことに捕らわれすぎているんじゃないかな…
なにか大切なことを忘れてないかな…
そんなふうに思うことがあります。
もちろん、細部にこだわることはとても大切です。
でもそれは、些末なことに振り回されるのとは全然違うことですよね。
似て非なるもの、です。