太刀魚に峰打ちを受けさざれ波
「方円」2010年11月号雑詠掲載。
9月9日は長陽の節句。ここから派生して、健康長寿を祝い、食べ物を大切にするという願いを込めて、「食べものを大切にする日」とされている。それにちなんで、今回は海の幸の話。恥ずかしながら、私は太刀魚が泳いでいる姿を見たことがない。それ以前に、切り身でしか見たことがない。そんな中、当時の方円ネット句会の兼題として、この太刀魚が出された。困り果てて、想像するしかなかった。「太刀」魚というぐらいだから、恐らく長くて立派な魚なのだろう。調べてみたら、確かに「太刀」と呼ばれるだけの事はある。姿が太刀ならば、水揚げされる太刀魚は元気いっぱい跳ね回り、釣り人に峰打ちの一つも浴びせるのだろう。ひとしきり落ち着いたら、波も穏やかになる。そんな風に想像を膨らませて詠んだ句。
我が家では、昔よく太刀魚の塩焼きが食卓に出された。淡白で美味しいのだが、私は嫌いだった。理由は、小骨を取るのが面倒だから。たったそれだけの理由で、今でもスーパーで売っていても、積極的に手を伸ばさない。決して食べられないという訳ではなく、ただ積極的に食べないだけ。食べ物を大切にするという事は、粗末にせず、なんでも食べなさいという語りかけに繋がる。ただ面倒というだけで食べないのは、釣られて命を落とした太刀魚たちに対して、失礼極まりない。ぜいたくを言わずに、積極的にその命を頂くとしよう。
(絵はAIによる創作です)
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