明易し考へ事のいつまでも

「方円」2020年10月号円象集掲載。

「明易し」は夏の季語「短夜」の傍題。夏は夜が短く、暑さで寝苦しいので、余計に朝が早く感じる。これを明け易い夜を惜しむ心として、昔から詩歌の題材になっていた。2020年夏と言えば、例の感染症がまだまだ猛威を振るっていたころ。朝は早く訪れたが、暑さに外の世界に対する恐れが重なって、家に籠ってしまう。そんな環境の中で、一人物思いにふける時間が多くなっていた。開放的な夏とは思えないような静けさが支配する世界を詠んだ句。

あの頃は、ありとあらゆるイベントが中止になった。夏の吹奏楽コンクールも、戦中戦後通して初めての中止。夏らしくない夏だった。いつになったら、大手を振って出歩けるのだろうか。そんな事を考えた人が多かっただろう。5年後の今は、すっかり元通りの活発な夏になったように、表向きは見える。しかし、このところの酷暑。別の意味で、外に出るのも憚られる時代になってしまった。今日も各地で吹奏楽コンクールが開催され、夏の高校野球も始まった。今や外出は危険なレベル。各方面でご活躍の皆さん、どうかお身体大切に。

(絵はAIによる創作です)

 

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