独り言増ゆる夜なり牛蛙
「雲の峰」2024年8月号青葉集掲載。
牛蛙は北米原産のいわゆる食用蛙で、大きな声で鳴くことからこの名がつけられた。夜の沼地やため池などで、単独で不気味な鳴き声を発しているというイメージが、私の中にはある。両親を亡くし、一人暮らしを始めて久しいが、気が付けば寝床で独り言を言っている事がある。誰にも聞こえないようにブツブツ言う様が、牛蛙の低い声と重なっているように感じて詠んだ句。
とある理由で、緊急連絡先を教えてほしいという話になった。一人暮らしで、思いつく親戚は高齢。同世代のいとこもいるにはいるが、亡母の葬儀以来顔を合わせていない。例えば各種保険の受取人など、誰を選べばいいのか、答えに窮する事がある。幸い吹奏楽や俳句の世界での繋がりがあり、将来孤独という事にはならなさそうだが、親戚縁者となれば話は別。そういう付き合いがない訳ではないが、普段から積極的に繋がっておくことが大切だろう。今朝、テレビで障害を持つ方の災害時の避難についての特集番組があり、そういえば自分が万が一寝たきりになったらどうするのかと不安になったので、改めて「繋がり」を考えようと切に感じた。
(絵はAIによる創作です)
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