霾や視界にひとつ竹生島

 

「方円」2009年5月号雑詠掲載。

「霾」一文字で「つちふる」と読む。3月から5月、強風に乗って黄砂が飛んできて、空がどんよりと黄色っぽくなる様子をこう呼ぶ。竹生島は、琵琶湖北部に浮かぶ小島。琵琶湖国定公園特別景勝地に指定されており、島全体が国の名勝・史跡とされている。島には宝厳寺、都久夫須麻神社があり、長浜、彦根、近江今津の各港から出る定期船で参拝に訪れる人も多い。そうした事から、「琵琶湖とその水辺景観- 祈りと暮らしの水遺産 」の構成文化財として、2015年に日本遺産に指定されている。この島は湖岸からよく見える。黄砂飛ぶ季節、訪れた場所は忘れてしまったが、恐らくつづら尾崎か。遠くにかすむ竹生島が実に幻想的。霞んだ琵琶湖の風景全体を俯瞰して詠んだ句。

竹生島には二度訪れている。一度目は小学生の頃。今は現役を退いている「はり丸」に乗って向かったが、強風のため上陸できなかった。二度目は社会人になってから。彦根港からの定期便で、念願の上陸を果たした。今はオーバーツーリズムで、どこへ行っても人の群れという印象が強く、どうしても誰も知らない穴場的な場所を選んで訪れるが、それでも外国人観光客をちらほら見かける。私は元来、人の多いところがあまり得意ではない。しかし、島からの風景、島全体の自然、対岸から島を望む風景など、絵になるところが沢山あるので、機会を見つけてぜひもう一度訪れてみたい。

 

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