落葉道山頂にまた日の射せり

 

「方円」2011年3月号雑詠掲載。

1月14日はタロ・ジロの日。1957年、第一次南極観測隊と共に南極に連れられた15頭の樺太犬は、翌1958年までの1年間昭和基地で過ごしたが、トラブルにより隊員と一緒に帰還できず、やむなく首輪をつけたまま基地に残された。翌1959年のこの日、第三次南極観測隊のヘリが基地周辺を旋回したところ、タロとジロの兄弟の生存が確認される。この話は、映画「南極物語」でも取り上げられた。日本中に驚きと感動をもたらしたこの日は、のちに「タロ・ジロの日」または、生きる事への希望と愛を忘れないという思いから、「愛と希望と勇気の日」と定められた。今日紹介する句は、それを意識してという訳ではない。山へよくハイキングに出掛けるが、この時期の山道は落葉が敷き詰められ、上を見ると裸木ばかりで、実に寂しい山道が続く。冬晴れの時はいいが、雪雲が出たりすると、一層寂しさが増す。そんな中で登山を続けて、山頂に着くと、眼前に絶景が広がる。そこで計ったように晴れて来ると、自分がこの山に登った事に対するご褒美を与えられているような気分になる。そんな感動を詠んだ句。

月並みな事しか言えないが、生きるとは辛く厳しい事もあろう。私もつい最近まで、ずっと心が晴れない事があった。やるせない思いを句にした事もあったが、今お世話になっている「雲の峰」の主宰は「あまり暗い内容を前面に押し出しすぎない方がいい」と説く。なので今は、出来るだけネガティブな言葉は使わないようにしている。今日紹介した句は14年前に詠んだ句だが、確かに暗く沈んでいる感じではない。句作はこうあるべき。今後も明るく詠んでいきたい。

 

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