凍星のなほ瞬きを止めぬなり

 

「方円」2012年1月号特別作品「生放つ」15句のうちの1句。

「凍星」とは冬の星の別称。冬の夜空は大気が澄み、星がよく見える。冬の星座であるオリオン座などはすぐ見つける事が出来る。「天狼」「シリウス」「オリオン」など、星や星座の名も冬の季語として用いられる。晴れた夜、ふと空を見上げると、ひときわ明るく瞬く星が見える。明るい街中でも見えるその星は、恐らくシリウスか。特別目立って、いつまでも輝いている。冬の夜空ならではの光景を、じっと眺めて詠んだ句。

以前、ハイキングで訪れた貝塚市の天文台で、お昼の時間帯に天体望遠鏡を覗かせて貰った。太陽を観察した後、他に恒星を見せてくれるという。それがシリウスだった。聞けば地球からたった8.6光年。お昼の時間帯でもはっきり見えた。冬の夜空ではっきり見える所以がここにある。調べてみると、質量が太陽の約2倍。光度は太陽の約25倍。星の年齢は約2億年から3億年と、聞いても想像できないような数字が並ぶ。実に月並みな感想だが、宇宙はとてつもなく広い。その中のゴマ粒以下の場所に、多くの生命が犇めいている。これは奇跡と言っていいだろう。私たちは、今生きているそのゴマ粒以下の環境を、長く保たねばならない。

 

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