時雨るるや竹に守らるる虚子の句碑

 

「雲の峰」2024年1月号青葉集掲載。

2023年11月、かつて父が歩いた豊中市は曽根・岡町辺りを訪れた際の一コマ。阪急曽根駅を降りて、まず萩の寺で有名な東光院を訪れる。この山門のすぐ脇に、高浜虚子の句碑が建てられている。句碑には「おもひおもひに坐りこそすれ萩の縁」と「我のみの菊日和とはゆめ思はじ」の2句が刻まれている。いずれも秋の句だが、訪れたのは11月中頃。既に立冬を過ぎている。お寺に着くと、小雨が少しぱらついてきた。句碑の周りには竹が生い茂っており、せっかくの句の前にも竹が生えていた。まるで竹が雨から句碑を守っているように見えて詠んだ句。

この句、少しだけ主宰の校正が入った。私は「守らる」と書いて「まもらる」と読ませるつもりだったが、校正後には「守らるる」と書いて「もらるる」と読ませる。たった一文字の違いだが、日本語としては確かにこの方がしっくり来る。雲の峰では、俳句は文語旧仮名が基本。それは方円に在籍していた時から変わらないが、未だに送り仮名、活用など、迷う事が多い。たった17文字の詩歌である俳句。読み手にしっかりと伝わるように勉強したい。今朝、魅力的な言葉の使い手であった、谷川俊太郎氏の訃報に接する。深悼。

 

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