辻々の地蔵の笑みや秋ゆやけ
「雲の峰」2023年12月号青葉集掲載。
路地や田んぼの畦道に祀ってあるお地蔵様。地蔵菩薩はサンスクリット語でクシティガルバ。「クシティ」は「大地」、「ガルバ」は「胎内」。大地が全ての命を育む力を蔵するように苦悩の人々を、その無限の大慈悲の心で包み込み、救う所から名付けられたとされている。菩薩なのでまだ修行の身という事になるが、日本では道祖神としての性格を持ち、子どもの守り神としての側面を持ち、笑みをたたえた姿をしている事が多い。そんなお地蔵様の姿には、秋の夕焼けがよく似合う。そんなほのぼのとした風景を詠んだ句。
今たまたま見ているテレビ番組で、長年障害を持って働けなかった人のインタビューをやっていた。今の職場で働かせて貰って、今は働くことが幸せだという。その前に、サカナクションの山口一郎氏が、うつ病を抱えながら音楽と向かい合う姿を追った番組を見ていた。信頼し、わかってくれる仲間がいる事が、いかに貴重で幸せな事なのか、改めてわかった気がする。人間どんな時でも独りではない。必ず見てくれるお地蔵さんのような存在がいる。そう思って、明日も生きていこう。
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