きちきちの姿なきまま逃げにけり
「方円」2021年11月号円象集掲載。
「きちきち」とは、ご存じの通りバッタの事。特にショウリョウバッタは、跳ぶときに羽根をこすり合わせ、「キチキチ」と音を立てる。この様子を表したもので、秋の季語とされる。今回の句は、恐らく幾度となく見てきて、幾度となく詠んだであろう光景。それでも詠む度に違う光景になるのが面白い。田畑や草むらなどを歩いていると、どこからともなく「キチキチ」という音がする。バッタが私の気配を察して逃げているのだが、草の色と同化して、姿が見えない。しかし確実に近くにおり、確実に飛び去っている。バッタそのものの姿ではなく、彼らが逃げる音に秋を感じて詠んだ句。
バッタもそうだが、すべからく動物は、身の危険を感じたら逃げる。あるいは威嚇したり、攻撃したりする。人間も然り。しかし、非常事態が起これば、冷静に立ち向かって解決する側面を持っているのが人間。ただ、そんな人ばかりではない。私の場合は、焦って右往左往するばかり。何とか解決して、古都の顛末を報告しようとしても、まとめる事が出来ず、要領を得ない。自然界であれば、間違いなく天敵の餌食だろう。そんな状態が、仕事中にしょっちゅう起こる。どうも宜しくない傾向だ。今日は「睡眠と運動について」という講座を受ける。曰く、ストレスに対する耐性を付けるためには、睡眠や運動習慣を改善する事。それにより心身のコンディションを整えるという事。至極当たり前の事だが、疎かになりがちだ。これらは今から簡単にできる事なので、今晩寝る前に、早速実践したい。すぐに効果はなくても、まずは続けてみよう。
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