生身魂辛きは全て忘れよと

 

2023年8月開催、雲の峰かきもり句会にて主宰選を頂いた句。

「生身魂」とは聞き慣れない言葉という方も多いだろう。私も3年程前まで知らなかったが、当時投句していたネット句会の兼題になった事から、この季題を知った。以来今まで数句詠んでいる。生身魂(いきみたま)は秋の季語。盂蘭盆会は故人の霊を供養するだけでなく、生きている目上の人に対しても礼を尽くす。そんな敬うべき年長者をこう呼ぶ。また、そうした方に食物を贈るなどしてもてなす事も生身魂と呼ぶ。初盆で伯母二人を我が家に招く。法要を済ませた後、「しんどかったら私らに相談しいや。」と声を掛けられる。ありがたい話だ。この季題とは離れるが、もし両親が生きていたら、自分が今辛い、しんどい思いをしているのを察知して、声を掛けてくれるだろうか。そんな事を考えて詠んだ句。

この句をかきもり句会に投句したところ、大半の方がこの季題を知らなかった。あるいは言葉として知っていても、正確な意味を理解していなかった方が多かった。私もその一人。主宰の評によると、「生身魂という季語は、相手を敬ったり傅いたり、供養したりという気持ちが表現されている事が求められる。この句はそういう意味ではギリギリセーフ」との事。比較的気軽にこの季題を使っていたが、使い方を考えさせられる評価に、目から鱗が落ちた。まだまだ本当の意味を知らないまま使っている季題があるに違いない。句作の際は、本当にこの季語が相応しいのか、しっかり見極める必要がありそうだ。

 

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