滝しぶき笑みを絶やさぬ磨崖仏
「雲の峰」2023年青葉集掲載。
我が家の近所に、虚空蔵谷の滝と呼ばれる二つの滝がある。住宅地を抜けて、森の奥にある「雑創の森そよかぜ幼稚園」をさらに抜けた先、虚空蔵堂からさらに川を遡り、道なき道を川沿いに進むと、落差5メートルの一の滝が、横道にそれて暫く歩くと落差3メートルの二の滝が見える。よくある光景だが、滝のすぐ横に石仏が祀られている。正確に言えば「摩崖仏」ではないのだが、滝飛沫を受け続ける場所に祀られている。仏はいくら滝飛沫を浴びようとも、表情一つ変える事はない。当然と言えば当然なのだが、何があっても動じないその姿に感銘を覚えて詠んだ句。
最近、気が付けば暗い表情をしている事が多い。何かあるたびに、自分は何もできない人間だと落ち込む事がよくある。そんな表情でうじうじ考えていると、さらに些細なミスを繰り返す。そんな毎日が続く。失敗を繰り返すのは許されない事。但し、その度に長時間落ち込んでばかりでは解決しない。「何があっても動じない」という表現は、何も考えていない太平楽だと誤解されるかもしれないが、原因を追究し、自分で解決するならば、いつまでも落ち込んでいてはマイナスになる。分かってはいるのだが、気が付けば暗い顔になっている。落ち込む前に、前を向いて考えなければならない。
↓コチラも併せてご覧ください♪↓
俳句を始めませんか?