風一過白木蓮の乱れ髪
「方円」2004年6月号雑詠掲載。
4月5日はヘアカットの日。1872年(明治5年)のこの日、東京府が「女子はみだりに髪を切るべからず」という「女子断髪禁止令」を発布した事から、この日をヘアカットの日としたとされる。あまり関係ないが、今日は髪を想像させる句をご紹介したい。木蓮は春先に大きな花を咲かせる。私も知らなかったが、木蓮は本来紫色の花。白い花は同族の白木蓮を指す。そんな白木蓮だが、大きな花びらが故に、風が吹いたら花びらがくしゃくしゃになる。それを乱れ髪に例えて詠んだ句。
今から20年前、30代前半に詠んだ句という事で、表現がいかにも若い。恐れることなく擬人法を使っていると、今読み返してみると感じる句が多い。擬人は時に表現が誇張され、失敗する事が多い。使うにも慎重さを要する。若いからこそできた表現だろう。しかし、創造力というものに関して言えば、この頃の方が長けている気がする。見たものを何とか表現してやろうという気持ちが見え隠れする。あまり形式にこだわり過ぎず、思ったままを表現するという、原点に立ち返る必要がありそうだ。
↓コチラも併せてご覧ください♪↓
俳句を楽しみませんか?
カット中は美容師さんと話す?
▼本日限定!ブログスタンプ