何処からか豆腐屋の声春来る

 

「方円」2019年4月号円象集掲載。

春来る。つまりは2月4日立春のこと。暦の上ではこの日より春とされている。春を迎えた2019年の2月初旬、ハイキングに出掛ける。行き先は確か生駒山か枚岡公園の梅林か。恥ずかしながら覚えていない。少しでも春を感じたいところだが、まだまだ寒さ厳しく、実感が沸かない。そんな中、山の下から豆腐屋の移動販売のラッパの音が聞こえて来た。この音を聞いたのは子どもの時以来かも知れない。外で売り歩く人の姿や声を聞いて、寒さに籠ってばかりだった冬から春に移っているのだと感じて詠んだ句。

昨夜、自宅の前をラーメン屋のチャルメラが聞こえて、遠ざかって行った。この音を聞いて、昔こんな句を詠んだ事を思いだし、今回紹介した。昔は八百屋もトラックで近所を回り、食品店もバンに商品を乗せて近所を訪問したり、はたまた移動図書館も近所を走ったりしていた。冬には焼き芋屋が走ったりもしていたが、最近そういう声がぱったり止んだ。なので、昨夜チャルメラの音を聞いた時は、何か懐かしい感覚がした。私もよく利用するが、最近はアマゾンなどネット通販で何でも手に入る時代。家に居ながらにして何でもできると言っても大げさではない時代になった。しかし、こうやって外に出て、対面で買い物したり世間話をしたり、そういう行動の方がやはり人間らしい。2月4日、京田辺バンドフェスティバルに出演。大盛況のうちに終了した。最後は総勢220名超による「宝島」の大合奏。やはり外に出て、人と触れ合う事が、いかに感性を豊かにするかがよくわかる。

 

↓コチラも併せてご覧ください♪↓

コダマヒデキ~音楽と俳句の部屋~

 

 

人気ブログランキングでフォロー