頂に雪引き寄せて初比叡

 

「方円」2017年3月号円象集掲載。

正月の句ではあるが、今日の天気にちなんで、あえて紹介する。

元日早朝、近所の神社へ初詣に行き、初日の出を拝んで、近所の農道を散歩するというのがいつものルーティーン。農道で周りは田畑という事で、見晴らしがとてもいい。遠くに見える山並みを眺めると、京都は盆地なんだと改めて実感する。私はこう見えて地理にあまり詳しくないのだが、この山並みのいずれかに比叡山があるのだろうと、勝手に想像してしまった。正月の季語に「初比叡」というものがある。大晦日に降った雪が、山頂に残っている光景が、いかにも寒そうに見えて、正月早々身を引き締めた句。

今日、京都府南部はここ数年にない大雪に見舞われた。お昼過ぎに突然にわか雨が降ったと思ったらすぐ止み、夕方帰宅の時間になったら猛吹雪。自宅までのありとあらゆる道が渋滞していた。普段雪が少ないこの辺りは、少しの積雪で混乱する。その度に、車にチェーンを積んでおけば。スタッドレスタイヤを用意しておけば…と後悔する。いつぞやの年末、家族で外出した帰り、信楽辺りで雪で立ち往生。チェーン装着に往生した事がある。いつでも、どんな時でも、まさかの備えを欠かさないようにすることが、日常生活においても、仕事においても大切だと、改めて感じた今日の大雪だった。

 

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